懲役30日

 

ジャンル:R-18小説 / 公開日:2020/11/16 /

       

あの時、止めておけば良かった。
そうすれば、俺は捕まることなんて無かったかもしれない。

あの日の夜、いつものように一軒家に侵入した。
平日の昼過ぎだ。家には誰もいないか、居たとしても主婦だけだろう。

金がありそうな豪邸は入りにくい。
だが、幸いこの辺りの住宅街は人通りが少なく、
侵入するチャンスさえあればいつでも入れる。

よし…家から誰か出てきた。
しかも、鍵をかけずに出掛けていく。

辺りに人気が無いことをもう一度確認して、
俺は堂々と玄関から家に侵入する。

こんなにもあっさり入れたことに、俺は何の疑問も抱かなかった。

リビングに入った瞬間、隠れていた女性警察官に
取り押さえられる。

「くそっ!!離せよ!!!」

必死に抵抗するも、うつ伏せに押さえつけられ、
あっという間に現行犯として逮捕されてしまった。

警察に連行され、狭い取調室で何日も事情聴取される。

「今素直に白状すれば罪が軽くなる」

そう言われて素直に話したところで、この国では罪が軽くなることは無い。

俺は「やってない」という主張を繰り返した。

数週間後、裁判になった。

俺と弁護士の主張は認められず、刑を受けることになった。

「被告人を懲役30日に処す」

…は?俺は思わず聞き返してしまった。
30日…?たった1ヶ月我慢すればいいのか??

裁判官の憐れむような目を背に向けて、
法廷を後にした。

……
目隠しをされて、どこかに連れていかれる。
気づけば俺は、ベッドの上に寝かされていた。

少し眠っていたのだろうか…。
ここはどこだろう。

真っ白な部屋。周りに何もない。
両手と両足が動かない…
真っ直ぐピンと伸びた状態で、ベッドに大の字で拘束されている。

しばらくすると、白い扉から誰かが入ってきた。

白のワンピースを着た、綺麗な女性が6人…

もしかすると、自分はもう死んでいるのだろうか
ここは天国か?それとも地獄だろうか。

「おはよう。気分はどう?哀れな囚人さん。」

……囚人。俺のことだろうか。
頭がガンガンする。そうだ…俺は確か、捕まって…

「ここで30日過ごすことがあなたの罰。」

「もちろん、ただじっと過ごせると思わないでね」

「今日から毎日8時間”くすぐり”を受けて貰うわ」

くすくすと笑いながら説明する彼女たち。

くすぐり…?くすぐりってあの子供の遊びの?

たったそれだけでいいのか?
30日と言っても、1日8時間くすぐられるだけ?

想像していたよりも軽い刑に俺は安堵する。
それに、こんな綺麗な女性にくすぐって貰えるなら
幸せとすら言えるのではないか。

「そろそろ始めるね。覚悟はいい?」

足元に2人、腰の辺りに2人、両脇に2人ずつ別れる

そして、ゆっくりと素肌に指を這わせていく。

艶かしい指先で首筋や腋の下をさわさわと撫でられる。お腹や太もも、脚の付け根を優しくこちょこちょされ、思わず喘ぎ声を出してしまう。

足の裏も当然のように爪を立ててゆっくりと責め立てられる。くすぐったいが、まだ我慢できる…

時々耳元で「こちょこちょ♪」と呟かれる。
吐息がくすぐったい…

優しく、意地悪く、丁寧に全身の弱いところを
ねちねちと弄ばれる。

思いっきり笑う程では無いが、決して我慢できないような刺激にもどかしさを感じる。

身体を撫でられていく度に、自分がどんどん敏感になっていくような感覚を覚える。

「くくっ…ひゃぃ…っっ!!ぁぁぁだめぇぇ!や、ぁぁぁもうひゃめてぇぇぇ!」

永遠に焦らすような責めに、頭がおかしくなっちゃいそう……。

これ以上されたら……と思っていたところで、
全身を撫で上げていた指先が離れていく。

はぁ…ひっ…はぁ……ようやく終わりだろうか…?

「さて、準備運動は終わりにして、そろそろ始めましょうか。」

…!?い、今までのが準備…?

次の瞬間、一斉に指先が全身を責め立てる。

ひっ!!ぁ…ぎゃぁぁぁっははははは!!ひゃだぁぁぁひゃめ!ひゃめてぇぇぇぇそれだめぇぇぇぁぁあっはははははしぬぅぅぅ!!

今までのくすぐりがまるで前戯だと言わんばかり。

腋の下を左右それぞれ違う人にこちょこちょされ、
もう片方の手で首筋や乳首をねちねちとくすぐられる。

脇腹を思いっきり揉みほぐされ、強制的に笑わされる。その一方で、太ももやあそこを厭らしく撫でられ、無理やり興奮させられてしまう。

足の裏も固定され、土踏まずを爪を立てるようにして思いっきりこちょこちょ…

くすぐったいくすぐったいくすぐったい…!!

口から笑い声しか出すことを許されないが、
「罰の最中にふざけてるの?」と言われさらにお仕置きされる。

全裸で拘束されて女性にこちょこちょされて、
顔は涙や涎でぐちゃぐちゃになって、
おちんちんをねちねちとくすぐられて射精してしまった……

当然、イッてもくすぐりは辞めて貰えず、気絶もさせて貰えることなくきっちりと”8時間”が経過するまでくすぐりは続いた。

ようやく気を失うことを許された。

次の日目が覚める。そして、昨日と同じように優しく愛撫されたあと、容赦の無いくすぐりを続けられた。

ここには時計もカレンダーも何もない。

今日で何日経ったのか、壁に印をつける。

最初の1週間で、くすぐられる”恐怖”を徹底的に身体に刻み込まれた。

窒息寸前までこちょこちょされたり、
ローションで全身をぬるぬるにされて発狂寸前まで愛撫されたり、もう二度と悪いことはしない、女性には逆らわないと何度も誓わされる。

2週間が過ぎる頃には、むしろ”くすぐられないと生きていけない”ようになっていった。

“たった8時間”しかくすぐってくれないことに、発狂しそうになる。

そして、30日が経過した時、俺はようやく目を覚ました。

_______________________________________________________________________
「はっ………!?!?」

ここは…どこだろう。

白い天井。周りには、白衣を着た人が何人かいる。

「…きっちり5分か。」

5分…何を言っているんだ…?

俺は、30日間過ごした!!早くここから出せって!

「いいや。まだ5分しか経過していないよ。君の刑期は残り29日23時間55分だよ。」

「じゃあね。おやすみ」

目が覚めると、見覚えのある女性がいた。

閲覧はこちら

戻る