深夜列車

 

ジャンル:R-18小説 / 公開日:2020/07/27 /

       

ガタンゴトン…ガタンゴトン……

…今日も疲れた。23時過ぎまで残業。
ほぼ誰もいない電車に揺られる。

毎日仕事をして家に帰るだけの日々。
電車に乗って知らないところまで行きたいなぁ…。

そんなことを考えていると、自分の降りる予定だった駅を電車が通りすぎてしまった

「…?……これ、各駅停車だよな…?」

仕方ない。次の駅で降りて、引き返そう。

しばらく窓の外をぼんやりと眺めていたが、次の駅が近づいても電車は速度を落とすことなく、またもや通りすぎてしまった。

「どうなってるんだ…?」

車掌は何をしているんだ?仕事の疲労感から、
少し苛立ちを覚える。

よし…文句言いに行こう。

立ち上がろうとした時、となりに誰かが座っていることに気づいた。

「!?……えっ……陽子さん…?何で、こんな時間に…」

いつの間にか隣に座っていた女性は、前に勤めていた会社の後輩だった。

新卒で入った彼女は、明るく誰からも好かれるような人柄だった。だけど、当時の俺はまだ幼く、自分よりも仕事ができる彼女に次第に嫉妬するようになっていった。

仕事でも、わざときつく指導したり、みんなの前で怒鳴ったり、今思い返せば幼稚なことをたくさんしてしまった。次第に彼女は元気を失っていき、ある日突然仕事に来なくなってしまった。

それから俺は程なくして転職をした。
すっかり彼女のことや、自分がしてきたことを忘れてしまっていた。

だけど、今ここで再開できたことに少しだけ安心していた。きっとどこかの会社で元気にやっているのだろう。ボブカットの髪型や、スーツ姿はあの時と全く変わっていなかった。

「ひ、久しぶり…元気でやってる?」

思いきって話を切り出す。

『先輩。お久しぶりですね。先輩も、終点まで行くんですか?』

「いや、自分が降りる筈の駅を通りすぎて行ったんだ…今から車掌のところに行くつもりだったんだ」

やっぱり気まずい思いもあり、早々に会話を切り上げて席を立とうとしたとき、ガシッと彼女に腕を捕まれた。

『先輩、どこに行くんですか…?ようやく会えたんですから、もう少しお話しましょうよ』

俺は、少し寒気を感じていた。

確かにこの声は陽子さんだ。だけど、何かが違う…
物凄い力で腕を握られ、そのまま引っ張られてしまう。電車の床に仰向けに倒され、両腕を真っ直ぐ伸ばされて押さえつけられる。

ストッキングを履いた太ももで顔を挟まれ、上からニヤニヤと見下ろされる。

「なっ!?急に何するんだ!は、はなせっ!!」

『ふふっ♪せんぱ~い。そんなに暴れないでくださいよ。少しお仕置きしてあげます』

「なっ、ぎゃぁぁっはははははは!!ぁぁぁぁっひゃぁぁっひゃめ!ひゃめろぉぉぉ!!ひぃぃぃそこだめぇぇぇぇぁぁっくしゅ、くすぐりだけはぁぁぁぁぁっはははははは!!!」

細長い両手でシャツの上から腋の下をこちょこちょとくすぐられる。それだけではなく、首筋をさわさわと撫で回し、シャツのボタンを外して服の中に手を入れて直接敏感な素肌をくすぐられる。

腰をくねらせ、足をバタつかせて必死に抵抗するも、くすぐられて上手く力が入らない上に、両腕の上にガッシリと座ってお尻で固定されているため逃げ出すことはできなかった。

『こちょこちょ~♪くすぐったいですかぁ?どうですか先輩?虐めていた後輩に押さえつけられて、子供の遊びのくすぐりで苛められる気分は??いい大人なのにそんなに笑っちゃって恥ずかしいですね』

「ひゃはっははははは!!やめっ、やめてくれぇぇぇぁっははははあやまる!!俺が悪かったからぁぁぁぁもうゆるしてぇぇぇ!!!」

こんなにくすぐられたのは初めてだ。
息が苦しい…くすぐったいくすぐったい…

口から涎が垂れ落ちてしまう。
目には涙が浮かんできて、視界がぼやける。

俺は彼女の指先から、怒りと、苦しみと、悲しみ…

色んな感情があふれているのを感じていた。

今流れている涙は、くすぐられていることの苦しみからなのだろうか。それとも、彼女に対する懺悔や償いの気持ちからなのか……。

『あ~~。もう。仕方ないですね…許してあげます』

「ひゃぁぁっはは……はぁ…はぁ…げほっ、げほっ…はぁ…ひっ…」

ピタリと彼女の手が止まり、両腕の拘束が解かれる。

『反省しているようなので、特別に見逃してあげます。…まだ、完全に許した訳じゃないですからね。…先輩、生きて帰りたかったら、早くこの電車から降りてください。終点に着くまえ…』

気づいた時には、もう彼女はいなかった。

呼吸を整え、ようやく立ち上がる。

何なんだこの電車は…早く帰ろう。

俺は隣の車両に移動することにした。

……さすがに夜遅い電車だけあって、隣の車両には誰もいないか……んっ…?

俺は奥の席に女性が座っていることに気づいた。

普段なら絶対しないが、一人でいるのは心細いと思い、その女性に声をかけてみることにした。

「あの~…すみません」

ロングヘアで、眼鏡をかけた女性。
あれ…どこかで見たことがあるような……

『久しぶり。…そっかぁ。あなたもこの電車に乗ってるんだね。』

「あの…どちら様でしたっけ…」

知り合いだったかな…確かに会ったことあるような気がするが、やはり名前が思い出せない。

『そっかぁ…私のこと忘れたんだ…。じゃあ、思い出させてあげる』

突然両肩をポンっと押され、またもや床に倒される。そのまま腰の辺りに馬乗りされ、身動きが取れなくなってしまった。

「なっ!?は、離してください!!」

『駄目。私のこと思い出して、懺悔しな。』

こちょこちょこちょこちょ…

「ひゃひぃぃぃっぁぁぁっははははははら!!ま、まってひゃめてぇぇぇぇぁぁぁぁもうくしゅぐりはやめてぇぇぇぇぇ!!!」

脇腹を両側からツボ入れのようにしてグリグリとくすぐられる。暴力的なくすぐったさを無理やり体感させられ、息ができないっ…!!

さらに腋の下、首筋、太もも、乳首など身体のくすぐったいところを徹底的にねちねちと責め立てられる。

意識が朦朧としてくる中、俺は小学生の頃を思い出していた。

昔、クラスに大人しい女の子がいた。

誰とも会話せずに静かに本を読んでいるような子で、気味が悪かった。

だから、ある日男女数人で彼女を無理やり押さえつけて、全身をくすぐり倒した。

次第にみんなエスカレートしていき、嫌がる彼女の服を無理やり脱がし、スカートの中に手を入れてパンツの上からおまんこをくすぐり、失神するまで責め続けた…。

数日後彼女は転校して、消息は途絶えた。

まさか…そんな…

「ごめんなざぃぃぃぃ!!さつきさん許してぇぇぇぁぁぁっははははは!!…はぁ…はぁ…!?」

名前を呼んだ瞬間ピタッと指が止まる。

『ようやく思い出してくれたんだね。でも、もう遅いよ。私があの時どんだけ苦しくて、悔しくて、恥ずかしかったのか、あなたに分かる!!?もう、許さないから。死ぬまでくすぐってあげる。いや、ずーーーっと。あの世でも永遠にくすぐるから。』

膝だちになる彼女。身体の向きを変え、僕の顔の上にお尻を下ろして顔を太ももで挟みこむ。

顔面騎乗位され、口と鼻を彼女のあそこで塞がれて完全に呼吸か出来なくなる。

「!?んーーーーっ!!んーっ!!んんんー!」

『苦しい?ふふっ♪死ぬ前に気持ちよくさせたげる』

ガチャガチャとベルトを外され、ズボンとパンツをずらさらてしまう。

生命の危機に対する本能だろうか。
少しでも子孫を残そうとして俺は勃起してしまっていた。

『…ねぇ、何でおちんちん大きくさせてるの?…反省してないんだ。この変態!!もういい。くすぐり殺してあげる。』

右手で俺のモノを優しくシゴきながら、左手で裏スジや、蟻の門渡り、玉袋、お尻を素早くこちょこちょ…

快感とくすぐったさでおかしくなりそう。

『ほらほら。気持ちいいんでしょ?この変態。
そろそろイカせてあげる。人生最後の射精。たっぷり搾り取ってあげるから』

いやだ…いやだ…!!

まだ…死にたくない…!!

あそこをシゴく手が早くなり、くすぐりも強烈になる。呼吸が苦しい…酸欠で頭を振って抜け出そうとするも、それを察した彼女は太ももでガッシリと頭を固定してしまう。

「んんんんっ!ーんー!!!!んんっ!!」

ドピュ…ピュッ……ドクッ……

人生で初めての壮絶な絶頂感と共に、俺は意識を失った。

「……さーん…お客さーん……お客さん!大丈夫ですか?」

目が覚めると、知らない駅のホームに寝ていた。

「ん~…ここは…どこですか……」

目の前に駅員さんがいた。

俺は知らない間に電車で眠っていたのだろうか。

すごい夢を見ていた気がする……。

「お客さん、酔ってたんですか?早く帰った方がいいですよ」

駅員さんはどこかに立ち去ってしまった。

寝惚ける頭を起こし、とりあえず外に出る。

ここはどこだろう。駅舎を見ると、薄く寂れた文字で

『きさらぎ駅』と書かれていた。

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