くすぐり上手な転校生の女の子に教室を支配される話

 

ジャンル:試し読み / 公開日:2022/07/14 / 販売価格:500円

       

中学2年生の春頃、一人の女子がうちのクラスに転校してきた。

「え~っと、突然ですが、今日からこのクラスに新しいお友達が増えます♪菜月ちゃん、入ってきていいですよ~!」

朝のホームルーム。担任の若い女性の先生からいきなり女子の転校生が来ることを知らされた。

(えっ?急に??)
(どんな人だろう~♪)

クラスの空気が一気にざわざわとした雰囲気になる中、恐らく誰もが予想していた以上に力強く教室の前扉がバシーン!と開けられる。

「あっ、力入れすぎた…ごめんなさーい」

申し訳なさげにゆっくりと扉を閉める転校生。
ざわめいていた教室も急にシーン…と鎮まり返っている。

堂々と黒板の前まで歩いていき、白いチョークで大きく名前を書いている。

「今日からこの学校に転校して来ました~浅桜菜月あさくらなつきでーす!人見知りですが、みなさん仲良くしてやってください!!よろしくお願いしま~す!!」

ボブカットで明るい雰囲気の彼女。
この感じで人見知りは絶対嘘だろ……

「うんうん。元気が一番ですね~♪じゃあ浅桜さんは、あそこの一番後ろの空いている席に座ってください♪」

「はーい!!」

後ろの空いている席って、自分の隣じゃん…

「浅桜です~!よろしくね?」

「あっ…よ、よろしく…!」

ニコッと白い歯を見せて微笑まれる。
最初は少し変な人かと思ったけど、きっと、明るくて元気な普通の女子なのだろう。

このときはまだ、クラスのみんなも元気な転校生が来たとしか思っていなかった。

ようやく午前の授業が終わり昼休みになると、解放感からか教室内の雰囲気も一気に明るくなる。

「う~ん…ふぁぁ終わったー!!」

眠たそうに大きく背伸びをする浅桜さん。
その周りに、新しい転校生に興味津々といった顔のクラスの男女が集まってくる。

「ね~ね~浅桜さん!よかったら一緒にお昼食べよ!」

「いいよ~!!食べよ食べよ~!!」

「浅桜さん本当美人ですよね、良かったら付き合ってください!!」

「うちが美人だなんて、お世辞上手やな~…って、告白唐突すぎるやろ!!」

軽快なテンポで楽しそうに会話している浅桜さん。
誰とでも人見知りすることない性格なのだろう。

その一方で、転校生がいきなりクラスの人気者になることに不満を持っている者も数人いた。

「何かあの新入り、調子乗ってない?」

「おう。ちょっと挨拶してくるわ」

クラスの1軍とでも言うような、サッカー部のチャラい男子達。その中でもリーダー格の一人、青木くんが、浅桜さんの席に近づいていくと、人だかりが左右にすーっと避けていく。

「おい、お前」

「お前じゃなくて、浅桜って名前があるんだけど、なに?」

和やかだった教室に、緊迫とした風が流れる。

「ちっ…何だよその態度、女の癖に調子乗ってんの?」

「そっちこそいきなり何?女だからって舐めてるの?」

ガンッ!!っと机が蹴り飛ばされ、浅桜さんの胸ぐらを掴む青木くん。一発触発の事態に、誰か先生を呼びに行くか、止めに行くべきかざわざわとしている。

しかし、当の浅桜さんは胸ぐらを掴まれていても余裕のありそうな涼しい表情で睨み付ける青木を見返している。

「お前、転校生の癖に初日から調子乗りやがって!な、何だよその目は!舐めてんのかよ!痛い目に合わせてやろうか?」

「別に調子に乗ってないし、あんたこそいきなり何キレてんの?あ、もしかして、私が人気者だからって嫉妬しちゃった?小学生みたいで可愛いね~♪お姉さんがよしよししてあげよっか?」

売り言葉に買い言葉で、全く物怖じする様子の無い浅桜さん。それに対して、大分イラついた様子の青木くん。このままだと本当に手が出てしまいそう…

「て、てめぇふざけんな!!後で泣いて謝っても知らねえからな!!」

「その言葉、そっくりそのまま返してあげる」

右の拳が振り上げられ、浅桜さんが殴られると思った瞬間、「ひゃぁうわっ!?」という変な奇声をあげながら、何故か青木が教室の床に横たわっていた。

「て、てめぇな、なにした…!!」

「あれ~?さっきまであんなに強がってたのに、床に寝転がってどうしたのかな~?ほら、少し躾してあげよっか?」

仰向けでビクビクと転がる青木の両腕を万歳させ、両脚で挟み込むように馬乗りして固定する浅桜さん。

ジタバタともがいて逃げようとする様子を上から見下ろしながら、指をワキワキとさせている。

「くそっ!!おいっ!!離せよ!!お、女のくせに!!」

「この状況でま~だそんな態度取れるんだ?あと、女の子に逆らったらどうなるのか、身体に刻み込んであげる。」

指をワキワキさせながらゆっくりと無防備な腋の下に近づけていく浅桜さん。

「ふふっ♪こ~ちょこちょこちょこちょこちょこちょ~♪」

「なっ、!?ぁぁーっきゃぁっひゃぁぁっははははは!!ひぃぃぁぁぁぅっきゃぁっはははは!!やっ、ひゃめでぇぇぁぁぁっ!!くしゅぐっだぃぃぁぁぁっひぃぃぁぁっははははは!お、俺くしゅぐりだめぇぇぁぁっはははは!!」

楽しそうにこちょこちょと歌いながら、両腋の下を思いっきりくすぐる浅桜さん。

普段生意気な男子が転校生の女子に押さえつけられてくすぐられている様子を見ようと、周りには人だかりができていた。

「くしゅぐったい?さっきまであんなに強気だったのに、女の子にこちょばされて情けなく笑っちゃって恥ずかしいね?ほら、ごめんなさいは??」

「ぎゃぁぁぁっはははははは!!!!だ、だれがお前なんかにぁぁっははははあ、あやまるか!!い、いい加減にしろぉぉぁぁぁっはははははやめっ、!ひゃぁぁきゃひぁぁぁっはははははははは!!!」

「あっそ。素直に謝るなら許してやろうかと思ったのに。そういう態度取るなら、手加減しなくていいよね?」

一旦くすぐる手を止める浅桜さん。押さえつけたまま、青木のカッターシャツのボタンを外していき、薄い肌着が露になる。

額に汗をかきながら何とか逃げようとジタバタと抵抗する青木。しっかりと両腕を押さえつけられており、脱け出せそうになかった。

「や、やめろって!!あ、後で先生に言うぞ!!」

「どうぞ~?言えば?先に手を出したのはあんただし。…最後にもう一度だけチャンスあげるけど、謝るなら今のうちだよ?『浅桜様申し訳ございませんでした。もう二度と生意気な態度取らないし、クラスの女の子にも逆らいません』って言ったら許してあげる。」

無防備な腋の下を人質に取り、上から顔を覗きこみながら話しかける浅桜さん。それに対して、青木は屈辱的な表情を浮かべ、腋の下に触れる指先の感覚にビクンビクンと身体を震わせている。

その様子を、固唾を飲みながら見守るクラスメイト達。数十秒の時間が流れ、青木くんがようやく口を開いた。

「だ…誰が…お前なんかに謝るかよ!!」

「へ~?まだ強気な態度取れるんだ。その度胸は認めてあげるけど…後悔しても知らないからね?ほら、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~」

「う、うるせぇ!!や、やめっ、ひゃっ!?ぅっっぎゃぁぁぁぁっはははははははは!!!あぁっっははははははは!!ひゃめっ!!ひゃめでぇぇぇぇぁぁぁぁっははははははははははははは!!ひゃだぁぁぁそこ、そこひゃめでぇぇじぬぅっぅぁぁぁっははははい、息できなぃぁぁぁっはははははははははやめっ、だ、だれかぁぁぁぁたずけてぇぇぇ!!」

腋の下の窪みを爪を立てて素早く指をバラバラに動かし、見ているだけでもくすぐったい指先。

首筋も10本の指でこちょこちょとくすぐり、青木はイヤイヤと頭を振って何とかくすぐったさから逃れようとしているが、どこまでも執拗に指を這わせてくすぐり尽くす浅桜さん。

時折、薄い肌着の上から乳首をさわさわとくすぐり、手を伸ばして脇腹を思いっきりもみもみこちょこちょとくすぐっている。

周りの聴衆は彼を助けるどころか、普段生意気なサッカー部の男子が女の子に押さえつけられて、こちょこちょされているだけで情けなく笑い狂っている様子を見て女子は興奮したように浅桜さんを応援し、他の男子は同情と容赦の無いくすぐりへの恐怖の視線を向けている。

「くしゅぐったい?助けて?さっきまで散々生意気な態度取ってたのに、ちょっとこちょぐっただけで根を上げて恥ずかしいね?ほら、早くごめんなさいしないと窒息するまでこちょこちょしちゃうぞ~?こちょこちょこちょ~♪」

「ひぃぃぎゃぁぁぁぁぃっははははははは!!!ごめっ、ごめんなしゃぃぃぁぁぁっはははははやめでくださぃぃぁぁっはははははおれが悪かったからぁぁぁっははははははも、もうゆるじでぇぇぇぁぁぁっははははは!!!」

ついに青木くんの口から「ごめんなさい」という言葉が出て、周りで傍観している女子から「やったー!」という声が聞こえる。よっぽど浅桜さんのこちょこちょが効いているのか、整った顔は涙や涎でぐしゃぐしゃになり情けない声で笑い狂い、全身汗だくで打ち上げられた魚のようにピチピチと足をバタつかせている。

「ごめんなさい?何がごめんなさいなのかハッキリ言いな?とりあえず私に生意気な態度取ってごめんなさいは?」

「ぁぁぁっひゃぁぁっははははは!!な、生意気なたいどとってぁぁっははははごめっ!!ごめんなひゃぃぃぃぁあはぁっはははひぃぃもうきついっはははは!!」

「ようやく素直になってきたね~?じゃあ二度と女の子には逆らいませんって約束する?」

さらにくすぐる指を速める浅桜さん。まるで身体中を100本の指が這い回っているかのような指さばきは、ピアノを弾いているみたいだった。

「なっ!?ひゃぁぁっぁぁぁっはははは!!わかっ、わかりまじだぁぁぁっきゃぁぁっははははははは!!に、二度とおんなのこにはぁっはははさがらいませんっっぁぁぁっはははははははは!!言ったぁぁぁっはははは約束しまずからぁぁぁぁもうかんべんじてぇぇぇぇぅはははははははは!!」

「ふふっ♪…まぁ、いいでしょう。」

「ひぃぃっ…はぁっ…はぁっ…し、死ぬかとおもった……」

勝ち誇った顔で青木くんを見下ろしている浅桜さん。そろそろ見世物も解散かと思いきや、周りで盛り上がっている女子達に浅桜さんは声をかける。

「ねーねー?まだ昼休み時間あるし、よかったらみんなも一緒にこちょこちょしようよ?」

「…はっ!?お、おいっ!!ちょっと待てよ!!もう辞めてくれるんじゃ…」

「ん~?私、言ったらくすぐりやめるなんて約束したっけ?それに、女の子には逆らわないって、さっき自分で言ったよね?もしかして、苦しいからって嘘ついたの?」

「ひっ!?い、いやっ、それは……」

(ね~どうする?浅桜ちゃん手伝ってあげる?)

(ん~…私も男子くすぐってみたいし、やろっか♪)

1人、2人と女子が近付いていき、青木くんの足を1本ずつ押さえつけて、上履きと靴下を脱がせている。

「なっ!?お、おまえらやめろって!!くそっ!!は、離せよ!!」

「こらっ、暴れるなって!!他のみんなも押さえつけるの手伝って~♪」

浅桜さんの一声と、両足を押さえつける女子の行動を見て、また1人、2人、3人と青木くんに近づいていく女子達。

必死に抵抗する身体を両手で押さえつけたり、腕も1本ずつ上に乗られて太ももでしっかり挟み込むように固定されている。クラスの約半分、15人がかりで身体を押さえつけられて、いくら体力のある男子といえどもピクリとも抵抗できないようだ。

青木くんの顔を太ももで挟み込んで固定している浅桜さん。彼女の「みんな準備はいい?じゃあ、いくよ~♪こちょこちょこちょこちょこちょこちょ~♪」という号令で、一斉に身体中を指でくすぐり尽くす女子達。

「ひっ!?や、やだぁぁぁぁぁっははははははははははは!!!ぎゃぁぁっははははははひゃぁぁぁくしゅぐっだぃぃぁぁぁぁぁっははははははは!!!!やめっ、やめでぇぇぇぇぁぁっはははははははははは!!ひゃだぁぁもう限界だからぁぁぁげほっ、ごほっ、しんじゃうからぁぁぁ!」

クラスの女の子達は暴れ悶える青木くんの四肢を無理やり押さえつけながら、10本の指で全身を余すところなくこちょこちょとくすぐっている。

足の裏は、指を曲げてくすぐったさを我慢させないように片手でくすぐりやすいように反らして掴み、無防備な土踏まずや指の付け根を思いっきりガリガリこちょこちょとくすぐっている。

膝の上にもそれぞれ女の子が馬乗りして、ズボンの上から太ももや脚の付け根、鼠径部など際どいところをねちねちとくすぐっている。

脇腹やお腹も、両側からもみもみとツボを刺激するようにくすぐったり、指を立てておへそをさわさわとほじくったり、筋肉質なお腹をこちょこちょと指でいじめている。

両腕も1本ずつしっかりと体重をかけて固定され、無防備な腋の下の窪みを容赦なくカリカリ♪こちょこちょとくすぐる女子。時折、乳首やその周りなど恥ずかしいところもくすぐっている。

そして、浅桜さんは青木くんの頭を太ももで固定し、情けなく笑い狂う顔を上から見下ろしながら首筋をくすぐり殺している。

「こちょこちょこちょこちょ~♪くしゅぐったいね~良かったね?ねぇねぇ、最初あんなに強がってたのに、こうやって全身押さえつけられて情けなく笑っちゃって、今どんな気持ち?女の子に負けちゃって恥ずかしいね?」

涙目でぐしゃぐしゃになっている青木くんを見下ろして、勝ち誇ったように言葉責めする浅桜さん。この様子を見ていた女子は、いくら鍛えている男の子でも女の子に押さえつけられてこちょこちょされてしまえば情けなく笑い狂って屈服することを学んだ。

「もっと恥ずかしがるところを見たい」
「もっとくすぐられて笑い狂うところを見たい」

手加減を知らない年頃の女の子達は、楽しそうな笑みを浮かべてさらに激しく青木くんの身体をこちょこちょとくすぐる。

「ぎゃぁぁぁぁっぁぁぁっははははははは!!ひゃめっぁぁぁぅはははははははは!!ひぃぃご、ごめんなざぃぃぁぁぁぁぁっはははははは!!もうゆるじでくだざぃぃぁぁぁぁっはははははははくしゅぐりひゃべでぇぇぇぁぁぁっはははははごめんなざぃぃぃごめんなさぃぃっぎゃぁぁっはははは頭おかじくなるぅぅぁぁぁっははははしぬぅぅぅひゃだぁぁぁだれがぁぁぁだずけてぇぇぇぁぁぁっははははははは!!」

青木くんは本当に限界なのだろう。ビクン、ビクンと身体を痙攣させて、全身汗だくで笑い狂っている。顔は涙や涎で悲惨なことになっていて、半分白目を剥いてめちゃくちゃに笑い悶えている。

(そろそろ止めた方がいいのだろうか…いや、もしここで止めに入って自分が身代わりにくすぐられたら……)

暫く思案していると、予鈴が教室に鳴り響いた。

キーンコーンカーンコーン、キーンコーン…

「こちょこちょ~♪…あっ、もしかしてもう休み時間終わっちゃう?よしっ!みんなそろそろ止めてあげよっか!」

「ひぃっ…げほっ、ごほっ……ひっ…ひひっ…」

浅桜さんの声で夢中でくすぐっていた他の女子の手が止まり、青木くんから離れて授業の準備をしている。

その一方、傍観していた他の男子は時が止まったように立ち尽くし、あまりに生々しいくすぐりの光景に興奮しているような奴もいた。

「今日のところはこれくらいで勘弁してあげる。でも、もし次にわたしや他の女子に生意気な態度取ったら…どうなるか、分かるよね?」

「ひっ!?わ、わかりましたぁぁ!!」

「あっ、見学してる他の男子も同じだからね?」

(は、はいっ…!!)

女の子に逆らうとどうなるのか、クラス中の男子が理解させられた瞬間だった。

その日から、クラスの間でくすぐりがブームとなった。授業中に女子が目の前に座っている男子の背中を人差し指でツーッと撫でたり、休み時間に気の弱い男子を集団で取り囲んでこちょこちょと遊ぶ女子が増えた。

青木くんや、他のサッカー部の男子達は、女子のくすぐりの恐怖を身体に刻み込まれたのか、教室ではすっかりと静かになっていた。

それでも、僕はくすぐりという子供の遊びでクラスの女子を味方につけ、男子達を従わせて教室を支配するような浅桜さんのやり方に、どうしても納得できなかった。

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