お姉ちゃんの高校入学式の話

ジャンル:お姉ちゃんとの思い出 第二章 / 公開日:2022/02/27 / 販売価格:500円
お姉ちゃんが高校1年生だった頃の話。
その時俺は中学に入学したばかりのやんちゃな子供で、
調子に乗ってはその度に姉にくすぐられてお仕置きされていた。
男とは言え3つ歳の離れた姉には敵わず、床に組伏せられて泣いてごめんなさいするまでこちょこちょされた。
たかが子供の遊びと思うかもしれないが、くすぐり拷問師の母の血を継いだ姉のくすぐりは天才的に上手かった。
多分、大の大人でも1秒も我慢できないと思う…。
そんな姉が高校ではどんな生活を送っているのか、
本人には正直怖くて直接聞けないので、お姉ちゃんと同じ学校に通う幼馴染のお姉ちゃん、茜さんにこっそり聞いてみた。
学校終わり、近所のファミレスで会う約束をした。
「あっ、茜さん!お疲れ様です!」
「やあやあ、お疲れ様!それにしてもビックリしたよ~。急に『話があるので二人で会えませんか?』なんて、まさか…告白!?」
「いやっ、違いますって!…今日は、お姉ちゃんのことについて聞きたいんです。」
元気で明るい幼馴染の姉だけあって、ノリが良くていい人だと思う。
「ん~?香織のこと?何かあったの?」
「いや、特に何も無いんですけど、お姉ちゃんって、普段学校ではどんな感じなのかなって、ふと気になって…家ではめちゃくちゃ怖いから(ボソッ)」
「あ~♪今の香織に言っとこっかな~?」
「ひぃっ!?や、やめてくださいよぉ」
「あっはっは!冗談だよ~♪…そうだね~、じゃあ入学式の時の話でもしてあげよっか?」
「ぜひ聞かせてください!」
「おっけ~♪じゃあその前に何か注文しよっか、パンケーキでも食べる?」
「いえ…ドリンクだけで…」
クリームやフルーツの乗ったパンケーキを食べながら、
茜さんはゆっくりと話してくれた。
「入学式の時の話だよね、あれはね~…」
…4月の初め、桜が舞い散る季節のこと。
入試の成績も良く、くすぐりの腕前も天才的な姉は新入生代表として注目の的であった。国家資格であるくすぐり拷問師になるための研修や合宿のメンバーに最年少で選ばれ、界隈ではかなりの有名人らしい。
(…中略)
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「…っていう事があったのよ。いや~あの時の香織はマジで凄かったし怖かったし格好よかっ」
「…二人で何してるの?茜。」
「「ひぃぃっ!?!?」 」
思わず茜さんと揃って驚いてしまう。
ふと気づくと、制服姿の姉がいた。
「そんなに驚かなくても…」
「かっ、香織今日は風紀委員会じゃなかったっけ??」
「早く終わったから帰るところだったけど、窓から二人の姿が見えたから寄ってみた。」
「そっ、そうなんだぁ…いや~私達もついさっきばったり道で会って、久々にお茶しよっか~って感じだったんだよ。ね?」
茜さんに視線を向けられる。
「そっ、そうだよ、たまたま会って…本当だよお姉ちゃん!」
「ふ~ん…それにしては焦ってるように見えるけど…何か隠してるんじゃない?」
姉に密着する形で横に座られ、脇腹を人質に取られる。
「香織…お店だから大人しく…ね?」
「…それもそうね。帰ってから聞くことにする。」
ひとまず状況が落ち着き、お姉ちゃんと家に帰る。
思春期ということもあり、歳上の姉と揃って道を歩くのは何だか恥ずかしかった。
「…もしかして、照れてる?可愛いお姉ちゃんと一緒に帰れて良かったね♪クラスのみんなに自慢できるね?」
「て、照れてねぇし!自慢とかしないし!このブス!!」
「帰ったら覚えときな?」
茜さんの話を聞いた後だと、姉の言葉に恐怖感が増して聞こえる。
そうこうしている内に、家に着いてしまった。
家に帰ると、お手伝いさんが夕食を作っているところだった。
母親は幼い頃から仕事で家を開けることが多く、
今日も帰ってこないようだ。
自分の部屋に逃げ込んでしまおうと思ったが、その前に姉から声をかけられる。
「話の続きしよっか?私の部屋に来なさい。」
「いっ、いやだ!!!」
部屋まで走って行くが、姉にあっという間に追い付かれて取り抑えられてしまった。
床にうつ伏せに倒され、腰のあたりにしっかり馬乗りされて身動きが取れない。
「…今謝れば許してあげるけど、どうする?」
後で後悔すると分かっていても、いつも強がってしまう。
「ふ~ん…言いたいことはそれだけ?」
ピタッと脇腹に手を添えられ、耳元で姉に囁きかけられる。
吐息が当たって既にゾクゾクしてしまうくすぐったさだ。
「ひゃぅ!?う、うるさいばかぁぁぁっはは!?ぎゃぁぁぁぁっははは!!!ぎゃぁぁっははははは!!!ひゃめてぇぇぇぇいひゃぁぁぁっははははじぬぅぅぅぁぁっはは!」
こちょこちょ~♪と囁きながら、両手で脇腹を薄いカッターシャツの上からモミモミと揉まれ、腋の下をカリカリとくすぐられる。時々首筋もさわさわとくすぐられ、抵抗する力が一気に抜けてされるがままの状態になる。
「ほら、ごめんなさいは?」
「ぎゃぁぁっはははやだぁぁぁっはははやめろぉぉぉっはははははひぃぃぁぁっぎゃぁっひゃぁっははははひぃ!」
「へ~?今日は頑張るじゃん。これならどうかな?」
お姉ちゃんはシャツの中に手を入れ、既に汗だくの身体を直接指でこちょこちょとくすぐる。
その瞬間白目を剥いて発狂しそうになるくらいのくすぐったさが全身を駆け巡り、否応なしに大声で笑わされる。
これ以上は危険と判断したのか、一旦くすぐっていた指が止まる。
「ぜぇ…ぜぇ…ひっ…ひぃぃ…はぁ…はぁ…」
目の前が涙で霞んで見えない。必死に呼吸をして酸素を肺に取り込む。くすぐったくて苦しくて反抗する気力なんて既に存在しなかった。
「…落ち着いた?そろそろ反省したかな?」
「ひっ…はっ、反省しましたからぁ…ごめなさいもう許してぇぇ!!」
「何に対してのごめんなさいなの?」
さわっ、さわと素肌を撫でられるだけで悲鳴のような笑い声が漏れてしまう。
「ひゃぁぁっ!?…か、帰り道でブスって言ってごめんなさい…逃げようとしてごめんなざぃぃ」
「…反省したみたいだし、この件は許してあげる。ところで、どうして今日茜と会ってたの?何してたのかな?」
「そ、それは……」
高校でのお姉ちゃんの話を聞いて、何か弱みを握れるような情報を手に入れたいとは死んでも言えない…
「何?もしかして言えないようなことしてたの?」
「ちっ、違うけど言えない……!!」
「そっかぁ~…そんなに私にくすぐられたいんだ?」
膝裏の辺りに座り両足を固定し、靴下を脱がされる。
「やっ、そこはひゃめぇぇっ!?ぎやぁぁぁっはゃひゃぁぁぁっははははは!!!!ぁぁぁぁっはははは!だめぇぇぇぇひゃめでぇぇごめんなしゃぃぃぃぃぃぁぁっはははははむりぃぃじぬぅぅぅぅぁっはははおかひくなるぅぅぅ!!」
左足の裏を爪でガリガリと引っ掻くようにくすぐられる。
右足の裏は指の腹でこちょこちょと素早く土踏まずや指の付け根をくすぐられる。
左右の足裏から来る異なる刺激に、まるで身体中に電撃が走ったかのようなくすぐったさが襲いかかる。
強制的に笑わされ、呼吸が出来なくなる程苦しい。
頭がぼーっとして意識が薄れていく寸前、くすぐっていた手が止まる。
「……っ…はっ…はぁ…!?ひっ………」
いつの間にか身体を仰向けにされ、両手を頭の上で万歳させられる形で上に乗られ、姉に顔を覗きこまれる。
「気絶なんてさせてあげないよ?…そろそろ、喋る気になったかな?」
「…あっ…ぁぁ……」
目の前で手をワキワキされるのを見た瞬間、
自分の中で逆らう気力や抵抗の意志は跡形も無く消えていった。
それから、正座の状態でファミレスで茜さんに会った理由、聞いたことなど全部伝えた。
お姉ちゃんは怒らず、最後まで話を聞いた後、
「そう。それなら最初から素直にそう言ってくれたら良かったのに。お姉ちゃんもやり過ぎちゃったね、ごめんね?」
…その日の夕食の時間は、珍しくお姉ちゃんが色々な話を聞かせてくれた。高校のこと、茜さんのこと、くすぐり拷問師のこと…。
もしかしたらお姉ちゃんは、コミュニケーション不足で弟に寂しい思いをさせていたと解釈したのだろう。
お風呂から上がって自分の部屋に戻る前、お姉ちゃんから
「ねぇ、今日は久々に一緒に寝てあげよっか?」
「い!?いやいいよ!おやすみ!!」
いつもより優しいと、それはそれで気恥ずかしかったが、
3日後には、いつも通りな関係に戻っていたのであった。