お正月に親戚のお姉さんにくすぐられる話

ジャンル:R-18小説 / 公開日:2020/01/07 /
毎年お正月に、親戚のおじいちゃんの家に行く。
周りは山と田んぼしかなくて、冬になると雪が降り積もる。
今年のお正月もおじいちゃんの家に行ったんだ。
正直に言うと、あんまり行きたくは無かった。
二つほど歳の離れた親戚のお姉ちゃんがいるんだけど、毎年会うたびに死ぬほどこちょこちょしてくる。
くすぐったくて、いくら「やめてぇぇ!!」って
叫んでも、全然やめてくれないし、周りの大人達も
「男の子なんだから、我慢しなさい」みたいな感じで助けてくれない。力では敵わないし、反抗したお仕置きに押さえつけられて抵抗できなくなるまでこちょこちょ…。
それに、もう小学6年生になって、異性にくすぐられるのも恥ずかしくなってきたから、今年こそはくすぐられないようにしよう。うん。
__1月1日、朝から新幹線とバスを乗り継いで、
夕方頃にお家に着いた。
畳の部屋がいくつもあって、すごく広い。昔はよくお姉ちゃんと遊んでて、
かくれんぼ何かをやっていた。
でも、人のいない部屋で一人で隠れているのはすごく怖くて、お姉ちゃんが見つけてくれた時は本当に安心した。もちろん、その後罰ゲームとして沢山こちょこちょされた。
広間に行くと、もう既に親戚が卓を囲んでいて、
お節料理やお雑煮を摘まんでいた。
はしっこの方のテーブルに、親戚のお姉ちゃんがいた。目が合って、手招きされる。
「明けましておめでとう!ちょっと身長伸びた?」
「明けましておめでとうございます…少し伸びた」
簡単な挨拶を交わす。
中学生になった親戚のお姉ちゃんは、去年会ったときよりも大人っぽく、女性らしく見えた。
大丈夫。自分も大きくなったし、今年はくすぐられないはず。何より、年上の女性にからかわれながらこちょこちょされるのは恥ずかしい。
くすぐりなんて所詮子供の遊び。
万が一くすぐられても、きっと我慢できる。
「ねぇ?さっきから考え事?もしかして、好きなお姉さんに会えて緊張してるのかな~♪照れちゃったの??」
「そ、そんなこといし!好きじゃないし!!」
「ふ~ん…そういうこと言うんだぁ。
…後で覚えといてね。」
フッと耳元で囁かれ、「しまった」という後悔が生じる。
それからお姉さんは何事も無かったかのように笑顔に戻り、親戚の大人の人と談笑を始めていた。
僕も座って、お節料理やお雑煮を頂きながら、
この後無事に過ごせますようにとお願いをした。
____ご飯を食べて、先にお風呂に入ることになった。
小さい頃は親戚のお姉ちゃんと一緒に入らされて、
くすぐったいぬるぬるの泡で全身を洗われたこともあった。
だけど、もう大きくなったし、今年は一人でお風呂に入れる。大人達はお酒を飲んで会話に夢中で、
お姉ちゃんは…あれ、そう言えばどこに行ったんだろう。途中から姿を見ていないことに気づいた。
離れにあるお風呂場。
焚いてくれたお風呂に入り、身体を洗って早く戻ることにした。一人だと少し怖い。
長い廊下を歩いている途中、お姉ちゃんと出会った
「あっ、いたいた♪どこ行ってたの?」
「お風呂入ってた。お姉ちゃんこそどこ行ってたの??」
「へぇ~、一人でお風呂入れるようになったんだ。偉いじゃん♪」
わしゃわしゃと頭を撫でるお姉ちゃん。
「ねぇ、面白いところ見つけたから、こっちおいでよ♪」
「えっ、ちょっ、どこ行くの??」
手を引かれて、廊下を進んでいく。
暗くて、蝋燭の灯りがともる道は少し不気味だ。
そして、一番奥にある木の格子がある部屋に来た。
「ねぇ、ここなに…?早くみんなのところ戻ろうよ」
物置かな…何の部屋だろう。
暗くてよく見えないけど、真ん中に人が寝れそうな台が置いてある。
「ふっふっふ、すごいでしょ!さっき探索してた時に見つけたんだ!でも、昔からこんな部屋あったっけ??」
「分かんないよ~。ねぇ、もう戻ろう?」
「ん~?もしかして怖いのかなぁ?まだまだ子供でちゅね~♪」
「こ、怖くない!!平気!」
「じゃあ、そこの台に寝てみてよ。そしたら帰ろ」
にやにやと笑いながら答えるお姉ちゃん。
仕方ない…横になったら早く戻ろう。
「両腕真っ直ぐして、…♪ガチャリ」
「えっ!?な、なにしてるの…!?」
気づけば両足、両腕を真っ直ぐに伸ばした状態で
身動きができなくされていた。
必死にもがいてみるも手足に嵌められた拘束具はぴくりともしなかった。
「かわぃぃ♪怯えちゃった?怖い?大丈夫だよ。これから楽しいことしよっか♪」
「なっ、や、ひゃめ、ぎぃひゃっっっはははははははははは!!あーーーーっっっははははひゃぁぁぁめてぇぇぇぇだれかぁぁぁぁぁたすけえぇ!!」
お姉ちゃんは無防備な腋の下を薄いシャツの上から
わしゃわしゃとくすぐったり、脇腹をもみもみとツボを押さえるようにくすぐる。
いつもとは違う暴力的なくすぐったさに絶叫して
助けを求める。
「ここは離れているし、誰も助けは来ないよ。私とあなたの二人だけ。残念だったねぇ♪ほらほら、
もっと笑え。こちょこちょこちょこちょ~♪」
「いひゃぁぁぁぁぁぁっっぎゃぁぁぁっははははは息が、いきできなぃぃぃぃごめんなざぃぃぃお姉ちゃんひゃめてぇぇぇぇぇゆるじてぇえぁっははははらははははしぬぅぅぅぅ!!!!」
首筋、腋の下、脇腹、太もも、足の裏。
全身のくすぐったいところを容赦なく責められる。
笑いすぎて顔は涙や鼻水でぐしゃぐしゃになり、
口から涎が垂れる。
あまりのくすぐったさに息を吸う暇さえ与えられず、必死に酸素を求める。
これ以上くすぐられたら、死んでしまうと本気で恐怖する。
「そろそろ笑う体力もなくなってきたかな?
トドメ刺してあげるね?」
「……あっひゃはっ…ひっ…ひゃめ…て」
さらにくすぐりの手が激しくなる。
頭がぼーっとして、段々と視界がボヤけていく…
「…起きて、ねぇねぇ、そろそろ起きよ?」
聞き覚えのあるお姉ちゃんの声。
あれ…いつの間にか気を失って…
「ご飯食べ終えて急に眠っちゃって、疲れてたの?ほら、起きたら一緒にお風呂入ろ♪」
気づけば畳のはしっこの方で寝かされていた。
さっきのは夢…だったのかな。
目の前にいるお姉ちゃんは、いつもの優しくて、
少し意地悪なお姉ちゃんだ。
なんだ。ただ、怖い夢を見ていただけだったんだ。
ホッと安心して、ふと自分の手を見ると
赤くなった痕が残っていた。