十字架

 

ジャンル:R-18小説 / 公開日:2018/05/10 /

       

18世紀フランスのとある田舎でのお話。
町の中心には大きな教会があり、住民はみな
敬虔なキリスト教信者であった。
また、そこは若い女性が多い村であり、それを目的として観光に来る男性が少なからずいた。

パリから来たというこの青年も、そんな観光客の一人だった。
彼は3日程この町に滞在したが、その間片っ端から女性を口説きまわし、嫌がる女性へはひどい暴言を吐いていた。

「俺は客だ」
「俺は貴族の息子だ」
「金ならいくらでもある」

慈愛の精神から最初は親切にしていた女性たちも、17,18に見えるこの青年の生意気な態度に困り果てていた。

滞在から5日目、明日の朝に帰るという男は、
一人酒屋でぶどう酒を飲んでいた。

「全く…女が多いと聞いてはるばる都会から来てみれば、ろくな女がいないな!」

大分お酒が進み、カウンターの目の前にいる店の看板娘に執拗に絡んでいた。

「あの…お客様…そろそろお帰りになられた方が…」

「あぁ…!?俺は貴族の息子だぞ!!田舎者の女が生意気な!死刑にするぞ!!」

「ひぃ…!ご、ごめんなさぃ…」

女性は、声を荒げ吠えるように威嚇する男に怯える。

「全く…ろくでもない女ばかりだなぁ!!俺は客だ!!神様だぞ!!早くもてなせ!!」

その言葉を聞いた瞬間、酒屋にいた女性たちの表情が変わった。
椅子から立ち上がり、不敵な笑みを浮かべてゆっくりと男へと近づいていく。

「な、なんだよ…!!」

二人の女性に両脇を固められ、男の表情に少し焦りの色が見え始める。

「お客様は神様なんですよね…?ですから、これから私たちが心を込めておもてなしをさせて頂きますね。」

「ぐっ…くっそが…!!は、はなせよ!!」

男は女性に腕を抱えられたまま、引き摺られるようにして教会へと運び込まれていった。

礼拝堂の奥、隠し扉を開けた部屋の中に、
拘束台があり、男は衣服を全て脱がされ棒の字に四肢を固定された。

手足を拘束され、7,8人の女性に取り囲まれ、見下ろされる屈辱から、男はまたしても暴言を吐いてしまう。

「お、おい!!今なら許してやる!!だから今すぐはなせよ!!」

「…まだご自分の立場が分からないのですか?あなたが今までに町の女性たちに行ってきた行為には目を瞑ってきましたが、もう我慢の限界です。しかもあなたは先ほど、『俺は神様だ』と仰いましたね?」

「い…いや、別に…」
「仰いましたね…?」
「う…い、言ったよ!!それが何だって言うんだよ!!」

「我々の信じる神はキリストの神ただ一人ですが、もし本当にあなたが神様なのであれば、たっぷりとおもてなしをさせて頂きます。」

そう言うと女性たちは、オイルを手に取り、男の体へと塗りはじめた。
首筋、腋の下、お腹、太もも、足の裏…
丁寧に撫でるように、女性の細長い指で塗り込んでいく。

「くっふふ…くっはは!!な、何なんだよ!!やめろぉぉ!!」

「まずは、マッサージを受けて頂きます。しっかりとその穢れを落として差し上げます」

「かっははは…く、うぅ…この…くっはははははははははは!!!ぎゃぁぁぁぁはっはっつはははは!!ひゃめてぇぇぇぇ!!!あぁぁぁぁっははははっは!!!やぁぁめてぇぉぇだめぇぇぇ!!!!」

力を入れ、くすぐったさから逃れようとする男を嘲笑うかのように激しく指先を動かし、オイルによって滑りのよくなった身体を蹂躙する。
頭の近くにいる女性2人が、耳に息を吹きかけながら首筋を指でこちょこちょとくすぐり、もう片方の手で腋の下の窪みを激しく爪を立てて責める。
脇腹やお腹も、両サイドから揉むようにくすぐられ、強制的に笑わされる。
太ももや、膝、脚の付け根といった部分も、さわさわ、こちょこちょとくすぐられる。
足の裏は、二人がかりでそれぞれくすぐられ、足の付け根、土踏まずをこしょこしょ、ガリガリと引っ掻くようにもて遊ぶ。

「…はぁ!?…はぁ…はぁぁははははなんでぇぇぇ!!!あぁぁはっはははははは!!いゃぁぁぁぁ!!もうやだぁぁぉ!!」

女性たちは数秒だけくすぐりをやめ、また、激しくこちょこちょする。そうすることで、男に絶望感を与え、くすぐりの刺激に慣れさせないようにする。

「ぎゃぁぁはっはははは!!!ひゃめてぇぇぇぇぇぇもうやだぁぁぁぁ!!!あぁぁ!!くすぐったいからぁぁぁぁ!!!!ぎゃははははははくすぐりやめでぇぇぇぇ!!ごめんなざぃぃぃぃ!!あーはっはははは!!」

1時間程くすぐり責めが続き、
四肢を拘束され、複数からくすぐられるというあまりの苦しさから、男は完全に音をあげる。

「やっと少し素直になりましたか。…一旦やめてあげましょう。」

「…はぁ…ぜぇ…ひ…ひひ…はぁ…はぁ」

その声で、くすぐっていた女性たちの指がゆっくりと身体から離れる。

「さて、まずはあなたの名前から教えてもらいましょうか。」

「…誰がお前らなんかに…ぃぎゃぁぁはっはははははははレオ!!レオです!!あぁぁいったからぁぁはは!!!」

「レオ…ね。では、あなたの年齢は?」

「ひぃひゃはははは!!じゅうはち!!じゅうはっさいです!!あぁ!!もうくすぐりやめてぇでぇぇぇ!!」

「それでは最後に、あなたは自分が『神』であると言いましたね?」

それは、悪魔の質問だった。

「ぎゃぁぁあはははなっはははぃぃぃ!!言ったぁぁぁ!!言いましたからぁはははは!!もうやめてくだざぁぃぃい!!」

「ふふっ。愚かな男。明日、くすぐり処刑を執行します。『十字架』に磔て死ぬまでこちょこちょしてあげるわね。」

「ぁぁぁはははは!!そんなぁぁぁぁ!!やめてぇでぇぇぇ!!もう悪いことしませんからぁぁぁぁ!!ごめんなざぃぃぃぃ!!許してぇぇぇ!!許してくださぁぁぁい!!」

「明日の朝まで気絶させてあげる。ゆっくりお休みなさい?」

「ははは!!んん!!んぶぶぶぶ!!んー!!!んんんんん!!!んんーー!!…」

女性は男の鼻と口を胸で塞ぎ、腋の下を激しくこちょこちょする。他の女性たちのくすぐりも強まり、男は酸欠で意識を失ってしまった。

翌朝。町の中心部に、十字架が設置された。

「うぅ…!?な!何だよこれ!!」

男が目を覚ますと、自分が全裸で十字に手足を拘束されていることに気づき、その周りには町中の若い女性が取り囲んでいた。

「やっと罪人、レオが起きたようです。
この男は女性に対する暴言、迷惑行為の他、神への冒涜という重罪を犯しました。よって、くすぐりの刑を執行します。」

「ひぃぃ!!やめろ!やめ…くるなぁぁ!!やぁぁぁぁはっはっははははははは!!!ぎゃぁぁぁぁ!!!」

男は三日間朝から晩まで町の女性たちに代わる代わるくすぐられ、死ぬこともできず、生き地獄を味わい続けた。
たまたま生き残り、ようやく解放された男はこの町でくすぐり奴隷として扱われることになった。

…あなたは、『神様』ですか?

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