ハロウィン

ジャンル:番外編 / 公開日:2018/11/03 /
10月31日
今日はハロウィンの日。
みんなで仮装をしたり、お菓子を交換する
子供のパーティーの日。
もしお菓子をあげなかったりすると…
“いたずら”されちゃうかも?
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「とりっくおあとりーと!!!」
今日は幼稚園でハロウィンパーティーの日
みんな今日は各々が自由に仮装をして、
好きなお菓子を持ってくるように昨日先生が言っていた。
「はーい!みんなおはようございます!
今日はどんな仮装をしてきたのかなー?」
かぼちゃ、お化け、黒猫、魔女…
教室を見渡すと、それぞれ個性的な、手の込んだ衣装を着て、楽しそうな雰囲気。
「あ、それからみんなちゃんとお菓子を持ってきましたか~?お菓子を交換したり、貰いに行くときは”trick or treat”って
言うんですよ~。もしお菓子を持っていなかったり、欲しくないお菓子だったら、
くすぐっていたずらしちゃいましょう♪」
「「はーい!!」」
…ハロウィンってそういうイベントなの?
あまりよく分かっていないまま、家から適当にお菓子を持ってきて、特に仮装もせずに来てしまった。
「ねぇ、トリックオアトリート!!」
「…栞おはよー。」
幼馴染の栞は、黒猫の仮装をしていた。
黒のワンピースに、黒の猫耳。
「どう~?かわいいでしょ♪」
「う、うん…そうだね」
「ねぇ、なんで両手に木の枝持ってんの」
「いや、木の仮装しようと思って…」
茶色のtシャツに、途中道で拾った木の枝を持ってきた。我ながらいいアイデアだ…。
「ねぇ、お菓子ちょーだい♪」
栞が指をわきわきと動かしながら、
ゆっくりと自分に向かって近づいてくる。
「これでいい…?」梅こんぶ。
「…いたずらしてあげる」
「わっ、ま、まって!あっ、ひゃぎゃあっははははは!だめぇぇくすぐったいってばぁぁぁっはははははは!!」
楽しそうに「こちょこちょ♪」言いながら
飛びかかるようにして脇腹や、腋の下をくすぐってくる。
「こちょこちょ~♪ねぇくすぐったぁい?お菓子くれるまでやめてあげないよーだ」
服の中に手を入れて、敏感な素肌を直接よく動く指でこちょこちょ…
「ぁぁぁぁそこだめぇぇ腋やめてぇぇひゃぁぁぁっ!?そこもむりぃぃぃ!!」
腋の下の窪みを指でほじくるようにカリカリとくすぐられ、時々乳首をさわさわとこちょこちょする。
「ほらほら~?くすぐったぁい?でも一番弱いのはここだよね♪」フーッ
そう言って、耳に息を吹きかけながら首筋を素早くこちょこちょ…
首をすぼめてガードしようにも、耳に吐息がかかるたびに力が抜けてしまう。
「ぁぁぁぁっはははははははは!しぬぅぅぅ!!もうむりぃぃぃ!!おねがいやめてぇぇぇぇひぃぃぁぁっはははは!」
「そろそろお菓子くれる気になったぁ?」
「ぁひゃはははははは!そ、そんなこと言ったってぇぇ!!やめ、ぁぁっはははあげる!あげるからぁぁぁ!!!」
そう言うと、ピタリとくすぐる手を止めてくれた栞。しかし、すぐにくすぐれるようにまだ手は服の中に入れたままだ…
「梅こんぶは駄目だからね?もし嘘ついたら…も~っとくすぐったい目に合わしてあげるから♪」
はぁ…はぁ…必死に息を整える。
身体は汗だくになっていた。
「わ、わかったってば!!は、はいこれ」
僕は、ポケットの中に入っていた苺のキャンディーを渡す。
「なんだ~、お菓子あるじゃん♪」
飴を受けとると、途端に笑顔になって口に入れた。
「ほへおいひいね~」
「何言ってるのか分かんないよ…」
あ、そうだ…今度は僕がお菓子を貰う番だ
「ねぇしおり~?」
「ん~~?」
「トリックオアトリート!!」
お菓子くれないといたずらするから!
さっきやられたのと同じように指をワキワキさせて、ゆっくりと近づいていく。
「おかしほひいの~?」
「え、う、うん。」
変なお菓子だったら思いっきりくすぐってやる…ハロウィンだから仕返ししても許されるよね?
「じゃあ目閉じて口あけて~?」
「へ?う、うん」
言われた通りに目を閉じて、口をあけてみる。…あ、まさか、くすぐられる!?
少し不安に思っているとき
「んっ」
「!?ん、」
顎を手で固定され、唇が濡れた感触。
その後に、舌と共に、栞が舐めていた飴玉が入ってきた。
「んっぷはぁ!お菓子、返すね♪」
「んんっ!あ、え、栞、これ…」
恥ずかしくて、下を向いたまま栞の顔を見れなかった。
なんでお菓子を貰う方がいたずらされるんだろ…
「ふふっ♪あれ?どうしたのかな~?
もしかして、照れてるの~?」
「いや、て、照れてないし!」
溜まっていた唾を飲み込む。
すると、耳元で栞が
「味わって食べてね♪」
じゃあまた後でね~♪
と、違う友達の所に行ってしまった。
僕は、しばらくその場から動けなかった。