トラウマの克服
ジャンル:栞との思い出 第二章 / 公開日:2023/05/15 / 販売価格:500円
高校1年生になり、数ヶ月が過ぎた。
クラスの雰囲気や授業にも慣れ、今のところは順風満帆な生活だ。
3歳上のお姉ちゃんや、母が通っていた高校。
ヤンチャな生徒も多く割りと荒れていたらしいけど、生徒会長を務めていたお姉ちゃんの働きや、母と親しい校長先生の改革によってかなり落ち着いた進学校になったようだ。
最近では”くすぐり拷問師”を養成する中高一貫の学校が増えているが、自分の通っている高校は普通科のみだ。
自由な校風が特徴的で、”くすぐり拷問師”や”くすぐり調教師”になるための研修等で学校を休む必要がある生徒にも配慮している。
そのため、大学への進学を目指している人から、くすぐりの国家資格者を目指す者までクラスには幅広く色んな人がいた。
もちろん、”くすぐり拷問師”や”くすぐり調教師”になれるのは女性のみであり、男子生徒の9割は普通に大学への進学を目指している。
将来への進路を、うっすらと考え始めるような時期。
お姉ちゃんは高校卒業後、くすぐり拷問師の候補生として実務経験を積んでいるようだ。
泊まり込みでくすぐり拷問を行うことも多く、1週間に1度くらいしか家に帰って来ない。
現行のくすぐり拷問師国家試験の受験資格は原則20歳以上であることが必要だが、風の噂ではお姉ちゃんの場合「飛び級」で試験を受けられるのではないかと聞いた。
ゴールデンウィークの時、少しだけお姉ちゃんにくすぐられたけど、才能を存分に引き継いだくすぐり技術は年々格段に向上しているように思えた。
思い出すだけでも寒気がして身震いしてしまう…。
**
「あれ~?ねぇどうしたの?寒いのかな?」
「え!?いや、別に寒くないし」
教室でぼーっと考え事をしていると、隣の席にいる幼馴染みの栞に話しかけられる。
母親同士の仲が良く、幼い頃から家族ぐるみで交流がある。
家族構成も似ており、3歳上の姉がいるところも同じだった。
「じゃあどうしたのかな?あ、もしかしてぇ~、誰か好きな子ができたのかなぁ?」
「いやっ、それも違うから!!」
ニコニコと無邪気にからかってくる幼馴染み。
天真爛漫で明るく、いつもクラスで人気があった。
「え~じゃあ何かなぁ?私に言えないこと?こちょこちょ拷問して聞き出しちゃおっかな~♪」
“拷問”という言葉と、目の前で指をワキワキ動かす姿を見て無意識に身体がビクッと反応してしまう。
それは、_くすぐりに対する恐怖の現れであった。
幼い頃から、悪さをする度にくすぐり拷問師の母やお姉ちゃんに厳しい”くすぐり”で躾られて育ってきた。
拘束されて押さえつけられ、抵抗できない状態で息ができなくなる程弱いところを執拗にこちょこちょされ続け、白眼を剥いて気絶してしまうまで徹底的に責められる…。
母や姉にくすぐられる度、身体は敏感になりくすぐられる恐怖を身体に刻み込まれていた。
それでも、愛情は感じていた。
外から見れば少し過激な躾。
だけど、”くすぐり拷問師”の家庭では普通の事なんだと思っていた。
しかし、目の前で幼馴染みに指をワキワキ動かされるだけで、身体はガクガクと震えて冷や汗が背中を伝う。
鼓動が速くなり、過呼吸になりかけてしまう。
「だ、大丈夫!?ごめん、ごめんね??具合悪いのかな?保健室行こっか」
「ぁ…だ、大丈夫だから……」
心配した表情の幼馴染み。
無理矢理にでも頭の中から”くすぐり”への意識を排除していると、段々呼吸も落ち着いてきた。
「ほんとに大丈夫…?ねぇどうしたの??やっぱり何か悩みでもあるの?誰にも言わないから話して欲しいな。」
「…ほ、ほんとに誰にも言わない……?」
「言わないよ。約束する。だから、私を信じて打ち明けて欲しいな。」
真剣な表情の幼馴染み。
自分の抱えるトラウマについて、打ち明けるべきだろうか。
…そう言えば、栞の母は”くすぐり調教師”の仕事をしていると聞いたことがある。
昔からずっと疑問に思っていた。
『なぜ、幼馴染みは楽しそうに人をくすぐるのだろう』
純粋に無邪気に、まるで子供の遊びかのように楽しそうな顔をして人をくすぐっている姿を見て、違和感を覚えたことがある。
うちの家庭とは大違いだ。
この社会の中で男性にとってくすぐりとは”恐怖の象徴”。
少しでも女性に反抗しようものなら、徹底的にくすぐられて処罰されてしまう…。
だけど、幼馴染みのくすぐりは何かが違う。
…打ち明けてみようかな。
もしかしたら、トラウマとでも言うべき得体の知れない恐怖心を克服できる手かがりになるかもしれない。
「ねぇ、栞。その…相談というか…悩みがあるんだけど。聞いてくれるかな…」
「いいよ♪学校では話づらいなら場所変える?…あ、そうだ!今日放課後私の家来なよ!」
「え…?」
「今日はうちのママ仕事で遅くなるって言ってたし、ねぇねも大学の飲み会ある~とか言ってたから誰もいないよ?」
小学生の頃はよく幼馴染みの家にも遊びに行っていたが、ここ数年、中学生になってからは控えていた。
幼馴染みとはいえ、思春期の女子の部屋に遊びに行くのは憚られるような気がして少し恥ずかしかった。
だけど、あくまでも悩みを打ち明けるだけなら…何も躊躇う事も無いだろうと考え直し、提案に乗ることにした。
**
放課後になり、学校から自転車に乗って栞の家に向かう。
自宅から高校までは大体15分くらい。
自宅から幼馴染みの家まで歩いて5分程。
高校生になっても見慣れた街の中での生活で、目新しい気持ちはそれほど無かった。
「いや~今日もよく晴れてるね~♪風が気持ちいいね」
るんるんと上機嫌な幼馴染みは、5月の気持ちいい風に吹かれて先頭を走っていた。
久しぶりに遊びに行くような、遠い感覚の記憶。
「着いたよ~♪自転車適当に停めていいよ!」
ぼんやりしていると、あっという間に目的地に着いていた。
白いシンプルな一軒家。
玄関の側に自転車を停めて、いよいよ家の中に入る。
「お邪魔します…!」
「どうぞ~♪飲み物とおやつ用意するから手洗って先に私の部屋に上がってていいよ♪場所分かるよね?」
「わ、分かるよ!じゃあ…先に行ってるね」
2階へと続く階段を上っていく。
子供の頃この家でもよく遊んでいた記憶が鮮明に蘇る。
トイレを借りて手を洗い、記憶を頼りに栞の部屋へと向かう。たしか…ここだったよね。
「お邪魔します…」
ドキドキする気持ちを押さえ、扉を開けて部屋に入ってみる。綺麗に整理整頓された室内は、記憶にある部屋とあまり変わっていないように思えた。
とりあえず荷物を置いて、カーペットの上に腰かける。
_懐かしい、柔らかい匂いがする。
そう言えば昔、この部屋でくすぐり遊びをよくしていたな。
あの頃はまだ、くすぐりが楽しいと思っていた。
くすぐりが恐くなったのはいつからだろう…。
多分…小学校高学年から中学生になった頃だろうか。
お姉ちゃんが将来、くすぐり拷問師になることを明確に意識した時から、家の中での躾やお仕置きが厳しくなっていったのだと思う……
ガチャっとドアが開く。
「お待たせ~♪ねぇ、一応聞いとくけどさ、変なこととかしてないよね~?」
「してないよ!?」
「ふ~ん?まぁいいや!ほら、冷たい緑茶と、お団子あったから食べよ♪」
丸いローテーブルの上に、氷の入った濃い緑色の緑茶と三色団子が置かれる。
「いただきます…」
お茶を一口飲んでみる。
冷たくて、心が落ち着いてくるような味だった。
「ん~♪お団子もおいちいね~♪」
美味しそうに団子を頬張る姿を見て、串に手を伸ばす。
「…あ、美味しい…」
「美味しいでしょ~?ほら、近所にあるあそこの和菓子屋で買ったやつなんだよ~♪」
確かに近所に和菓子屋があったっけ。
お店の前を通ったことは何度もあるけど、そう言えばお菓子を買ったことは無かったな…。
……あれ……。
このお団子…いつ買ったものなのだろう。
たまたま栞のお母さんが用意していたものなのかな。
まるで今日、僕が”家に遊びに来ることを”分かっていたかのように。
…いや、考えすぎか。
何を疑うようなこと思ってしまったのだろう。
「あれ~?どうしたの?お団子…苦手だった?」
「い、いや、美味しかったよ!!ありがとうご馳走さま!」
「そう?それなら良かった♪じゃあ落ち着いたところでさ、悩み、話してもらえるかな?」
幼馴染みの方から本題を切り出される。
姿勢を正して意を決する。
そして、ゆっくりと悩みを打ち明け始めた。
「実はさ…その…」
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初めてだった。
幼馴染みに向かって真剣に悩みを話すのは。
普段は明るい雰囲気なのに、自分の話を優しく、真摯に受け止めながら聞いている姿を見てギャップを感じていた。
幼少期の思い出。
家庭で厳しいくすぐりの躾をされていること。
そして、くすぐりへの恐怖でパニックになってしまうこと…
包み隠さずに、全部全部話すことができた。
**
「そっか…そうだったんだね。辛かったよね。打ち明けてくれてありがとう。」
「ぅぅっ…ぐすっ…」
辛い気持ちを吐き出していると、自然と涙が床に溢れ落ちる。
「よしよし、大丈夫だよ~♪」
優しく頭を撫でてぎゅーっと幼馴染みに抱き締められる。
温もりの中で、涙が止まって心が落ち着くまで。
「どう?落ち着いたかな?」
「うん…ありがとう…」
「いえいえ♪それで?これからどうしよっか~?」
優しい笑顔に戻る幼馴染み。
あぁ…よく分かっている。
悩みを打ち明けただけでスッキリするほど、単純では無いことに。
家庭での躾がトラウマの原因ではあるけれど、それは悪いことをした自分にも非があり、理不尽なお仕置きをされたことは一度も無かった。
だから今は…
「くすぐりへの恐怖を克服したいから…その…えっと…」
「へ~そっか~♪意外だね~。恐怖を克服したいから…なあに?」
優しく顔を覗き込まれ、ドキドキとさせられる。
そして、意を決してある”お願い”を口に出す。
「や、優しく…くすぐり調教してください! 」
「……へ?」
予想外の返事だったのか、驚いたような嬉しそうな表情になる幼馴染み。
「ふふっ♪そっかそっか~♪そうなんだぁ?私にくすぐり調教されたいんだ~?」
「いや、その…へ、変な意味じゃなくて!恐くないくすぐりを体験したいというか…その…!」
改めて考えると、とてつもなく恥ずかしいお願いをしてしまったことに気付いて慌てふためいてしまう。
そんな様子を見て、幼馴染みはニヤニヤと見守っていた。
「うんうん、分かった!!一応これでも私くすぐり調教師の娘だもんね♪大丈夫だよ~恐怖心が無くなるまで優しくこちょこちょ~♪ってくすぐってあげるね?」
……
「ほら、おいで?とりあえずベッドに仰向けになってよ」
「う、うん…」
枕元をぽんぽんと叩いている栞に誘われるがまま、ベッドの上に寝転んでみる。
制服の上着は脱いで、カッターシャツを着たまま仰向けになる。
「よいしょっ、これで逃げられないね~♪」
「うぐっ!?ちょっ、いきなりやめ……」
両腕を身体の横に揃えた気を付けの状態で、胸の辺りに馬乗りされてしまう。
重くはないが、しっかりと体重をかけて馬乗りされて脱け出すことは困難だった。
「大丈夫だよ~♪最初は優しくしてあげるから、ね?信じて?」
「ぅ…うん……」
頬を両手で挟み込まれ、上から顔を覗き込まれる。
恥ずかしくても顔を背けることもできず、信じて身を委ねる以外に選択肢は無かった。
「じゃあまずはお耳から責めてあげるね?ふ~っ♪」
「ひゃぁぁっ!?っっ…ぐっ…い、いきなりひゃめっ、ぁぁっひゃめぇっあへへっ、ひっ、ひぃっんぁぁっ」
頭を手で固定されて、耳に息をふ~っ♪と吹きかけられる。ゾクゾクとしたくすぐったい刺激に我慢できず、恥ずかしい声で悶えてしまう。
「ふ~っ♪反対側もやってあげるね?ふ~っ♪」
「ひゃぅぅっ、も、もういいからぁっぁぁっ、やめっ、」
反対側もじっくりと耳を責められ、全身の力が抜け落ちてしまいそうになる。
「気持ちよさそうな声出して悶えちゃって可愛いね~♪ねぇ、今どんな気持ち?恐い?それとも、もっとして欲しい?」
「はぁっ…はぁっ…それは……」
耳責めが終わって再び顔を両手で挟まれて見下ろされながら質問される。今のところ、家でお仕置きされている時のような、くすぐりへの恐怖心は皆無だった。
「も、もうちょっとだけなら…くすぐっていいよ」
「ふふっ♪素直じゃないね~?まぁいいよ。じっくり身も心も優しく調教してあげるから♪じゃあ次は~首筋こちょこちょこちょ~♪」
「ひゃっ!?ぁぁっひゃっあはははははははは!く、くひゅぐったぃぃっひゃぁぁっそこひゃめてぇぇっぁぁっ!!」
今度は10本の指で首筋を包むようにこしょこしょと優しく指を這わせてくる。
くすぐったくてゾクゾクして、どんなに頭を振って抵抗してもくすぐったい指先は執拗に首筋を捕え続ける。
「こちょこちょこちょ~♪くしゅぐったいね~?子供みたいに涎垂らして笑っちゃってはずかちいね~可愛いね?」
上からニヤニヤと顔を覗き込みながら、反応を一つ残らず確認するようにくすぐり尽くす幼馴染み。
だけど、お姉ちゃんのような苦しくて恐いくすぐりとは違って、純粋にまるで子供が無邪気に遊んでいるかのようなこちょこちょをされると、不思議と楽しく思えてくる。
くすぐったくて恥ずかしくて。
だけど、もっとそのくすぐったい感覚を身に受けたい…。
優しくゾクゾクするようなくすぐりに、段々と抵抗する力も弱まっていった。
「ひゃぁっあへへへへ、ひっぃぃっぁぁっきゃはははははははははははは!だ、だめぇぇくひゅぐっだいからぁぁっ!」
「うんうん、くひゅぐったいんだ~♪そんなに楽しそうに笑ってくれるとくすぐり甲斐があるな~♪じゃあ次は~?」
ようやく首筋から指を離して、今度は腰の辺りに馬乗りになる幼馴染み。
カッターシャツのボタンに手をかけて、ゆっくりと服を脱がされていく…
「なっ…はぁっ…はぁっ…な、何して……」
「ん~?だって服脱いだ方がくすぐりやすいでしょ?それともなあに?こちょこちょ恐くなっちゃった?まさかそんな事ないよね~だってさっきまで涎垂らして気持ち良さそうに笑ってたもんね~♪子供の遊びくらい余裕だよね?」
心配されているのか煽られているのか分からないけど、そう言われて何も返す言葉が見つからなかった…。
「ぐっ…ぅぅっ……」
「ふふっ♪優しくこちょこちょ~♪ってするだけだから、恐がらなくて大丈夫だよ?ね?私の目を見て?」
じーっと目を見つめられながら、着々とカッターシャツは脱がされていった。
…あれ、何だか…お姉ちゃんの目と似ているような…
…さすがに気のせいだろうな…
両手を万歳させられてシャツを完全に脱がされ、上半身は中に着ていた薄い肌着一枚になる。
「ほらほら~?こちょこちょしちゃうぞ~♪」
「ぐっ…ふふっ…ひぃっ…そ、それやらぁぁっ、っっ!」
目の前で指をワキワキ見せつけるように動かされると、身体がゾクゾクと反応して身悶えてしまう。
そして、不意打ちで腋の下を軽くこしょこしょと触られてしまう。
「ひゃぁっぅぅっ!?ぁぁっひゃぁぁっ!!くっ…ひゃめっ、ぁぁっくひゅぐったいからぁぁっ!」
「え~?まだ優しくこしょこしょ~♪って触ってるだけだよ~?我慢できないのはずかちいね~よわよわだね~♪」
万歳させられて無防備な腋の下を、焦らすようにさわさわカリカリとくすぐられていく。
何とか我慢しようと歯を食い縛り刺激に耐えようとするも、意地悪に弱いところを優しくこちょこちょと這いまわる幼馴染みの指先が許してくれない。
「ねぇ何我慢しようとしてるの?ほら、いっぱい笑った方が健康にも良いよ♪どうかな?そろそろ思いっきりこちょこちょして欲しい?」
「っっ…ひゃっ…ひゃめぇぇっ…あひゃぁぁっ!!い、言ってること違うじゃんかぁぁっも、もう分かったからぁぁっひゃめろよぉぉっい、意地悪ぅぅ鬼ぃぃっ!!」
「あ~そんなこと言うんだぁ?こちょこちょ恐くないように優しくしてる私の気持ち分からないのかな?お仕置きしてげるね?ほぉら、こちょこちょこちょこちょ~♪」
優しく腋の下を掻き回していた指先が、突然素早くこちょこちょと動きまわる。
腋の下の窪みに、爪を立ててカリカリこちょこちょと容赦なく責められ、我慢できずに思いっきり笑い出してしまう。
「ひゃっぁぁっ!?ぁぁぁぁっぎゃぁぁっあぁっ!!あーはっあははははははははははははははは!!くひゅぐっだぃぃぃっぁぁぁぅひゃめっ、ひゃめでぇぇぇっぁぁぁっあはははははははははははははははははははははははは!」
「こちょこちょこちょこちょ~♪楽しいね~嬉しいね?そんなに幸せそうな顔で笑ってくれたらもっとこちょこちょしてあげたくなっちゃうな~♪」
楽しそうな表情で無邪気にくすぐっている幼馴染み。
頭の中が真っ白になるくらいこちょこちょされて笑わされ、くすぐったさと恥ずかしさと、少し心地好い気持ちでおかしくなっちゃいそうだった…。
脇を閉じて何とか抵抗しようとするも、上から両腕を手で押さえつけられ、ベッドの柵にタオルで縛られてしまった。
「ふふっ♪これで脇閉じれないね~抵抗できないね?ねぇ、今どんな気持ち?恐い?それとも、嬉しい?もっとこちょこちょされたい??素直に教えて♪」
上から見下ろされながら優しく質問される。
それは、拷問師の行う威圧的な尋問ではなく、紛れもない調教師の技術なのだと感じた。
何だか不思議と…このまま身を委ねてしまいたい…
めちゃくちゃになるまでくすぐられて、ドロドロになるまでその指先で包み込まれて溶かされたい。
「……って……」
「ん?なあに?」
「…もっと…くすぐってください……」
一瞬、驚いた顔を見せて、すぐにパァーっと明るい表情に変わる幼馴染み。
「そっか~♪嬉しいな~♪初めて私に対して素直におねだりしてくれたんじゃないかな?ふふっ♪そんなにこちょこちょして欲しかったんだ~可愛いね~♪」
「う、うるしゃい……!馬鹿ぁっ!意地悪ぅぅ」
「はいはい。分かった分かった♪お望み通りた~くさんくすぐってあげるから安心して?」
さわさわと首筋に指を這わせて、ゾクゾクとしたくすぐったさへの予感に震える。
「ひゃっ…っっ…そ、それひゃめっ…指がくひゅぐっだぃっ……」
「もう何言ってるのかよく分かんないね~?ほら、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~♪」
「ひゃっっぅっ!?ひゃぁぁっあひゃっぁぁっあはははははははははははははははははは!!ひぃぃっひゃめっぁぁぁっひゃぅぅっあぎゃぁぁっあひゃっあはははははははははははははははははははははははははははははははは!」
首筋を素早くこしょこしょと撫でられ、腋の下をカリカリとくすぐりまわされる。
脇腹やお腹にも細長い器用な指を這わせてこちょこちょとくすぐられ、狂ったように笑い声を上げてしまう。
苦しくてくすぐったくてたまらないけど、何故だか幼馴染みのくすぐりは恐くない。
「くしゅぐったいのよかったね~?もっとこちょこちょして欲しいんだよね~?」
「ひぃぃっぁぁっも、もうひゃめぇぇっや、優しくしてぇぇっぁぁぁっくひゅぐっだぃからぁぁぁぁっあははははは!」
「だ~めっ!もっともっと、おかしくなるまでくすぐってあげるもんね♪」
薄い肌着の中に手を入れて、すっかり敏感になった素肌を指で直接こちょこちょと責められる。
お腹を撫でまわされて腹筋を指先でわしゃわしゃとくすぐられる。
そして、無防備な腋の下の窪みにトコトコと指を歩かせて…
「こちょこちょこちょこちょ~!ほら、幼稚園の時こういう遊びあったよね~?」
「ぎゃぁぁっぁぁぁっあはははははははははははは!!いひゃぁぁぁむ、ムリぃぃそれキツイってばぁぁぁぁっあははははははははははははははは!!ひぃぃっくひゅぐっだぃぃぅぁぁぁぁっお、おかじくなっちゃぅぅぁぁぁぁっごめっ、ごめんなしゃぃぃぅぁぁぁぁっも、もうひゃめてぇぇっ!」
「え~?やめてってことは、もっとして欲しいって意味だよね~?こちょこちょやめないもんね~♪」
笑いすぎてすっかり顔は涙や涎でぐしゃぐしゃになって、恥ずかしい姿でひぃひぃと笑い悶えてしまう。
耳、首筋、腋の下、胸、脇腹、お腹。
素早く指先がこちょこちょと這いまわり、くすぐったくて何も考えられなくなってしまう…。
「ごめんなさい」しても「やめて」って言っても手加減する様子もくすぐりを止める様子も無く、本気で余裕が無くなるくらい責められ続ける。
「も、もうほんとにぃぃ、げ、限界だからぁぁぁっぁぁっゆるじてぇぇっぁぁぁっぁぁぁっあははは!こ、こちょこちょもう恐くないからぁぁぁっぁぁっ!!」
「へ~そっか~こちょこちょ恐くないんだ♪それはよかったね~♪じゃあもっともっと、こちょこちょが好きになって欲しいな?ほら、『もっとくすぐってください』っておねだりして?」
幼馴染みの言葉を深く考える余裕なんて無く、言われるがまま言葉を復唱させられる。
「ぁぁっひゃぁぁっも、もっとくひゅぐってぇぇっぁぁぁっも、もっとぉぉもっとくしゅぐっでくだざぃぃぃっぁぁぁっぁぁっあははははは言ったぁぁつ言ったからぁぁっ!!」
「ちゃんと言えて偉いね~♪じゃあちょっと休憩させてあげる!」
「げほっ、ごほっ、はぁっ、はぁっ…はぁっ…」
ようやく指が身体から離れ、咳き込んで必死に息を整える。も、もう少しくすぐられていたら…きっと気絶していただろう…。
抵抗して暴れる体力もすっかり奪われて、ベッドに深く身体が沈んでいくような感覚…。
「あ、制服のズボンもしわくちゃになっちゃうね。脱がせてあげる~♪今度は下もくすぐってあげるね?」
「なっ…い、いやっ、それは…やめっ……だ、だめぇぇ…」
首を起こすと、幼馴染みはズボンのベルトに手をかけて脱がせようと試みていた。
さすがに恥ずかしくて何とか抵抗しようとするが、両手首はタオルで縛られて解けそうになく、ろくに抵抗する体力も無かった…。
「幼馴染みなんだから、パンツくらい見られるの平気だよね~?ほら、えいっ!ズボンも脱がせちゃった~♪…って、あれ??ねぇねぇ、何でココ、大きくなってるのかなあ?」
「ひゃっぅぅっ、そ、それはぁっ…だめぇっ恥ずかしいってばぁっ」
パンツの中で大きくなってしまったソレを、幼馴染みに指でツンツンとつつかれて、人差し指でさわさわ撫でられる。
触れらる度に恥ずかしさと微かな気持ちよさで、ピクンピクンと反応して益々固くなってしまう。
「そっか~?期待してたんだ~?私にこちょこちょされて興奮しちゃったの?別に怒らないから正直に言って?」
「ぅっ…そ、その……興奮……しました……」
誘導されて尋問されるがまま、素直に答えてしまう。
それを聞いた幼馴染みは、怒っている様子は無く、むしろ嬉しそうなニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
「ふふっ♪そうなんだね~私で興奮しちゃったんだ♪いいよ?じゃあもっと興奮させてあげるね♡」
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