幽霊物件

 

ジャンル:百物語 / 公開日:2022/03/12 /

       

夏の夜のお堂はどことなく、ひんやりとする。
山奥の神社だからか、それとも栞の怖い話を聞いたからか。

それに、さっきから風鈴のような音と、障子の外から足音が聞こえるような…。まさかね、さすがに気のせいだろう。

話終わった栞は、近くのろうそくを「ふ~っ♪」と消している。

「大丈夫?さっきからそわそわしてるけど?」

「えっ、だ、大丈夫だよ!!何でもない!」

「そう…?ならいいけど。」

お姉ちゃんに心配される。
少し雰囲気に怖がりすぎてるのかもしれない。

えっと…次は茜さんが話すのか。

「みんな大丈夫~?そろそろ話始めてもいいかな?」

みんなが頷いたのを確認する茜さん。

……これはね、大学生の時、私の男友達が下宿した話なんだけど…

大学が決まって、3月の半ばぐらいかな?
下宿先の物件を探してたんだって。それで、いくつか不動産屋を巡ってたんだけど、家賃の安い物件や大学から近い物件はほとんど他の新入生に借りられてたみたい。

中々物件が決まらなくて、不動産会社の人に
「家賃の安くておすすめの物件ありませんか?」って駄目もとで聞いてみたら、「…幽霊が出ると噂の物件で良ければあるけど…どうする?」って言われたんだって!

男友達は幽霊なんてぜんっぜん信じないタイプだったから、
とりあえず内見しに行ったんだけど、大学から徒歩5分くらいのところで、部屋の中も凄く綺麗だったみたい。
そしてなんと家賃は3万円!

即決でその部屋に決めたんだって。
引っ越しが終わって机やベッドも揃えて、初めてその家で寝ることになった日、正直幽霊が出るんじゃないかってビクビクしてたみたい(笑)

ドキドキしながらお風呂に入って、
さて寝るかーって感じでベッドに入った時、
フッ…と誰かの視線を感じた。

「えっ…誰かいるの…?ははっ、まさかね…」

そう呟いたけど、やっぱり怖くて布団の中に潜りこんだ。

(幽霊なんているわけない。いるわけないんだ…)
そう自分に言い聞かせるように、ぎゅーって目を閉じてた。

でも、幽霊はいたんだよね。

左耳に「ふ~っ♪」って息がかかる感触がして、
頭の中に女性の声が聞こえたの。

“誰がいるわけないって?”

「ひぃぃっ!?!?」

思わず目を開けて布団から飛び起きる。
だけど、そこには誰もいない…。

(まさか…本当に幽霊がいるのか…に、逃げないと…)

急に怖くなって、ベッドから降りようと思うんだけど、
手足が動かないの。人生で初めての金縛り?

恐怖で心臓はバクバクして、冷や汗が背中に流れる。

そんな男友達を嘲笑うかのように、今度は右耳に
「ふ~っ♪」って息を吹きかけられる。

「ひゃぃぁぁぁ!?だっ、誰なんだよぉぉ!!」

部屋には自分一人しかいないはずなのに、「くすくす♪」と言った笑い声が聞こえてくる。

必死に身体に力を入れてみるも、仰向けの状態でピクリとも動けない。

それでね、その男友達、段々腹が立って心の中でこう呟いたんだって。
「幽霊だか何だか知らないけど、人を動けないようにして寝込みを襲うなんて卑怯だ!正々堂々姿を見せてみろ!ばーかばーか!!」

そしたら、その心の声を聞いた幽霊さんが怒ったのか、
急に周りの空気がスーって冷えていったんだって。

それでね、首筋にひんやりとした指が優しく撫でる感触がして、首を絞められる…!?って恐怖した次の瞬間…

こ~ちょこちょこちょこちょこちょ~♪

(なっ!?ぎゃぁぁぁっはははははは!!!ひぃぃひゃめっ!ひゃめろぉぉぉぁぁぁっはははは!!ひぃひぃなんでくすぐるんだぁぁっははははは!!!)

首筋を10本の指でこちょこちょ~♪ってくすぐられて、地肌の上から腋の下やお腹、脇腹も爪を立ててカリカリしたり、もみもみとくすぐられたの。

その男友達は誰かにくすぐられたのなんて小学生の時以来で、もう大学生だしそんな子供の遊び何かで大笑いするなんて考えて無かったんでしょうね。

だけど、いざくすぐられてみたらと~ってもくすぐったくて、息が苦しくて、叫び出したいのに全く声を出せなかったんだって。

涙ながらに口をパクパクさせて、姿の見えない女性の幽霊さんに全身の弱いところをずーっとねちねちとくすぐられる。

耳穴をちゅぱちゅぱ舐められて、「こちょこちょ~♪」っていう囁き声がして、抵抗できない身体を弄ばれる。

あまりにもくすぐったくて、最初の威勢はとっくに消えちゃってすぐにごめんなさいしたんだって。

(ぎゃぁぁぁっはははごめんなさいごめんなざぃぃぁぁっははも、もう許してくだざぃぃぃぁぁぁっははは!!!)

だけど、幽霊さんはよっぽど腹が立っていたのか、それとも久しぶりの獲物が来て悦んでいるのか、くすぐりの手は止まること無かったの。

「ふふっ♪くしゅぐったいね~?抵抗もできず女の子にこちょこちょされて情けなく笑っちゃって、恥ずかしいね悔しいね?ほら、ごめんなさいは?」

すっごく煽られて馬鹿にされてるけど、これ以上怒らせてもっとくすぐったい目に会うのはごめんだと思ったのか、素直に「ごめんなさい」って言葉を心の中で繰り返してた。

そしたらようやく許して貰えたのか、容赦の無いくすぐりが少しだけ優しくなったの。相変わらず耳責めされてゾクゾクする快感を与えられたまま、今度は首筋や乳首、鼠径部や脚の付け根とかくすぐったくてエッチなところをさわさわ~♪ってソフトにこちょこちょされる。

(ひっ…ひゃぁぁ…ぁっ…あんっ…やっ、だめぇぇ…ひゃだぁぁくしゅぐったぃぃ…おかひくなっちゃうからぁぁ//)

男友達も最初は恐怖や怒りが勝っていたけど、身体は素直で段々とくすぐられて気持ち良くなっていったんだって。

そんな様子を見て幽霊さんは「可愛い~♡」って思ったのか、どんどん行為がエスカレートしていくの。

いつの間にか着ていた服を全て脱がされ、素っ裸にされる。

そしてまた急に腋の下を思いっきりカリカリされて、
口を開けた瞬間無理やりキスされたんだって。

(んんっ!?んーーっっ!!)

くすぐったくても口を塞がれて、ぬるぬるとした舌が口内をくすぐり犯すの。

意識してみると、自分の身体の上に柔らかい女性の身体の感触を感じる。仰向けの自分の上に寝そべるような形で上に乗られてこちょこちょされながらキスされて、おちんちん勃っちゃったんだって。そしたら、太ももでむにむにと挟み込まれて刺激されて、そのまま射精しちゃった♪

(ひゃひっ…ぁぁ…気持ちいよぉ…//)

「……♡」

身体ビクビクさせながらイカされて、ようやくキスから解放された男友達は目がトロンとして涎垂らしてと~っても気持ち良さそうな表情。

でもね、これで終わりじゃなかったの。

頭ぼーっとして快感に浸ってる間もなく、幽霊さんは今度イッたばかりのおちんちんを「パクっ♪」ってフェラし始めたの。

(ぎゃひぃぃ!?ぁっ……きゃぁぁぁっはははは!!!ひぃぃぃひゃめっ!!ひゃだぁぁぁ今いったぁぁぁぁ!!!イッたばっかだからぁぁぁぁひゃめでぇぇぇぇ!!!!)

敏感な亀頭を舌でレロレロ♪と撫でまわされ、裏筋や玉袋もツーっとなぞるように舌で舐められる。

あまりのくすぐったさと快感で腰が抜けちゃうくらいなんだけど、暴れることも許されず空いた手で脇腹をもみもみと意地悪にくすぐられちゃうの。

声も出せないまま半狂乱になって笑い悶えているうちに、またおちんちんが大きくなっちゃった。

それを見た幽霊さんは、フェラと脇腹くすぐりを止めて、今度は下のお口でぬちゅ♪ぬちゅっ♪って根元まで食べちゃった♡

そしてそのままゆっくりと腰を上下に揺らしたかと思うと…

こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~♪ってまた腋の下や首筋を素早くくすぐり始めたの。

(ひっ!?ぎゃぁぁぁっぁっんっぁっははは//ひゃだぁぁぁくしゅぐっだぃぃ気持ちぃぃひゃぁぁんひゃめでぇぇおかひくなっちゃうからぁぁぁぁっ//)

膣内でおちんちんをヒダヒダがいやらしく包みこんで、幽霊さんが動く度にくすぐり犯していく。

ぬちゅぬちゅ♪パンッパンッ♪こちょこちょ♡

エッチな音を否応なしに聞かされながら、成す術もなくこちょこちょ逆レイプされて、くすぐったくて気持ちよくって段々頭の中が真っ白になっていく…

(あっもうだめぇぇぇイッちゃぅぅぅ…ぁぁぁっ!!!)

声にならない情けない断末魔を上げながら、幽霊さんの膣内にドクッ♪ドクッ…って精液をた~っくさん出しちゃった♪

イッてる最中もくすぐりは止めて貰えず、腰の動きも激しくなって根こそぎ搾り取るような感じできゅーって中で力入れておちんちんをくすぐり犯していく。

あまりにも強烈な快感と刺激に体力を使い果たしたのか、男友達は気絶するように気を失ったんだって。

それで次の日、気づいたら朝になってて、
起き上がると服を着た状態で眠っていたみたい。

なんだ…昨日のは夢だったのかな…

そう自分に言い聞かせながらシャワーを浴びようと服を脱いだ時、「ひゃぁぁっぅぅ!?」って声が漏れる。
服が素肌をさわっと撫でただけでも強烈なくすぐったさを感じて床にへなへなと座り込んじゃった。

何とか立ち上がってシャワーを浴びるも、水滴が身体にかかるだけでくすぐったくて暫くまともにお風呂も入れなかったんだって。

やっぱり怖くなった男友達は速攻で不動産屋に行って、賃貸契約の解除手続きをしたみたい。

その部屋を紹介した不動産屋の人も、深くは聞かずに「やっぱりね…」みたいな感じであっさりしてたんだって。

………
「以上!男友達が体験した怖いお話でした~♪」

「ひぃぃ!?怖いよぉ!ねえ、それからどうなったの?」

恐がりながら話の続きを聞く栞。
確かに続きはちょっと気になる…

「あ~それから?一応神社のお祓いとか受けたみたいだけど、特に何も無くその後は普通に大学生活送ってたよ。
ちなみに男友達はその時童貞だったみたいで、初めてのキスとエッチを逆レイプされて奪われた訳なんだけど、『幽霊だからノーカンだ!!』って話してたよ笑」

「ふ~ん…それにしても、くすぐるのが好きな幽霊もいるんだね。その部屋で何があったんだろうね。」

茜さんの話をスルーするお姉ちゃん。
確かにそれも気になるな…

「ん~…そこまでは分かんないや!多分何かあったんでしょう!はいっ、蝋燭消すね~♪」

ふ~っ♪と蝋燭を消して話を終える茜さん。
これで残りの蝋燭は2本。順番的には僕が話す番か。

チリンチリン♪
ぴとっ…ぴとっ………

…やっぱり、蝋燭が消える度に風鈴の音と足音が
大きくなっている気がする。

四方にある蝋燭は、言うなれば結界のようなもの。
もし…全ての蝋燭が消えたら…どうなるのだろう。

でも、お姉ちゃんも栞も茜さんもいる。
きっと大丈夫。何も起こらない。

「どうぞ…?話してもいいよ?」

「あっ…うん……」

お姉ちゃんに促されて、ゆっくりと話始める。
この時はまだ、平穏に百物語が終わると思っていた…

__続

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