門限

ジャンル:お姉ちゃんとの思い出 / 公開日:2018/02/21 /
「あ~…帰りたくねぇ…」
中学2年生の男の子は、学校が終わると夜遅くまでゲーセンで時間を潰す日々を送っていた。訳あって3つ歳上のお姉ちゃん〔香織〕と2人で暮らしているが、思春期+反抗期真っ盛りでなんとなく姉といるのが恥ずかしく、家ではそっけない態度をとっていた。
「げ…もう21時かよ…やばい門限越えちゃった…。」
家の前に着いたが、怒られるのが目に見えているから入りづらい…
「…よし、こっそり入るか」
覚悟を決めておそるおそる家の扉を開けた。
家の中に入っても、人の気配はしなかった。
「よし…!このまま気づかれない内に部屋に行こう」
そう思って階段を登りかけた瞬間、後ろからお姉ちゃんの声が聞こえた。
「おかえりなさい…?どうして泥棒みたいにコソコソ階段を登っているのかしら?」
背筋が氷るほど、冷たい声だった。
あ…めっちゃ怒ってる…
「た、ただいま。別にこそこそなんてしてないし。」
「ふぅん…そう。ところで、今何時か分かる?」
「は…?21時過ぎだけど?」
「そうよね?門限は何時だったっけ?」
「…20時だよ。あ~もう分かったよ謝ればいいんだろ、ごめんなさい。じゃ、もうねるから」
再び階段を登ろうとした瞬間、視界が反転して、床にうつ伏せの状態になっていた。お姉ちゃんに服の後ろ襟を掴まれ、そのまま組伏せられてしまったのである。
「ねぇ…なにその態度。反省してないでしょ」
「してるようるせぇな!!早くどけよ!!」
その反抗心から、火に油と分かっていても抵抗してしまう。
「言葉遣いがなってないわね。全く反省してないみたいだから、お仕置きしてあげる。…門限から1時間経ってるから、1時間くすぐりの刑ね。」
逃げようともがくが、腰のあたりに馬乗りされ、両手は足で踏まれて固定されてしまい、逃げられない。
「こちょこちょこちょこちょ~。どんなに泣き叫んでも止めないから、しっかり反省しなさい。」
「あああ!!あはははははは!!!や、やめてぇ!!い、息できないからぁ!!」
服の上から脇腹のツボを5本の指で抉るように揉まれ、暴力的なくすぐったさが襲いかかる。
5分後…
「あは…あははははは、もうやめてください、お姉ちゃん許して!!ごめんなさぁい!!もういやだぁ!!」
涙目になり、息もたえたえになりながら謝罪の言葉を紡ぎ出す。
「…少しは反省した?でもまだ5分しか経ってないから、あと55分くすぐってあげる」
「あぁぁ!!そんなぁ!!むりしぬ!!死んじゃう!!本当に許してください!!」
「じゃあ笑わずに『門限を破ってしまい申し訳ございませんでした。もう二度と門限を破るようなことはしません。』って5回言えたら許してあげる。」
くすぐり方が脇腹を撫でるようなくすぐりに変化して、少しずつ息を整えられるようになった。
「も、門限を破ってしまい申し訳ございませんでした。もう二度と門限を破るようなことはしませ…あははははは!!そんなぁ!!そこは駄目ぇ!!やめてぇぇ!!!!」
最後まで言い終える直前、お姉ちゃんは服の中に手を入れて、左手で脇の下をくすぐり、右手で首筋をくすぐってきた。
「笑わずにって言ったのが聞こえなかったのかな?やり直し。もう一度最初から言い直しなさい。」
「そんなぁぁ!!むりぃ!!くすぐったいからぁはははは!!」
絶対に我慢できない強さでくすぐられ、勝手に笑い声が出てしまう。
「じゃあもういいよ。このままあと30分こちょこちょしてあげるから。」
「ごめんなさぁぁぁい!!もう二度と悪いことしないから!!やめてぇぇ!!」
弱いところを集中的にくすぐられ、お姉ちゃんに反抗しようという気や気恥ずかしさはとうに消えていた。必死で謝り続けたが、手を止めてくれることはなく本当に1時間くすぐられ続けた。
「はぁ…はぁ…ひぃ…ごめんなさい…」
くすぐりの手が止まった後でも謝罪の言葉が自然と出てしまう。顔は涙を浮かべ、鼻水やよだれまで出てしまっていた。
「どう?少しは反省した?ごめんね、少しやりすぎちゃったね。」
頭を撫でながら、少しだけ優しい声でそう伝えられた。
「お姉ちゃん…ごめんなさい…」
「もういいよ。あ…でも、もし次門限破ったら、」
「どうなるか、分かってるわよね…?」